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【こんな映画でした】482.[エル・スール]

2020年 4月15日 (水曜) [エル・スール](1982年 EL SUR スペイン/フランス 95分)

 ヴィクトル・エリセ監督作品。これまたスッと見ても、何が言いたいのやら、簡単には理解できない。それこそ説明的ではないので。

 エストレリャの一人目の子役は、ソンソレス・アラングーレンで、撮影当時8歳。もう一人の15歳当時の子役はイシアル・ボジャインで、彼女も撮影当時15歳であったようだ。とくに小さい方の子役が、[ミツバチのささやき]のアナ同様にとても良い。大きくなると、つまり大きい方の子役は損だな、と。

 この映画もスペイン内戦の影響がにじみ出ているようなのだ。この父と祖父に当たる父親との確執は、まさにフランコ政権を支持するかしないかに理由があったようだ。だから父親はその故郷には絶対戻らないということ。

 ラストシーンは娘が治療のため、その南の故郷に行く(帰る)ところ。解説によると、本当はまだ映画は続くはずだったが、資金不足でそこまでで終わったということらしい。

 なるほどと思った撮り方は、家の前の道を向こうの方に自転車で8歳のエストレリャが走って行く。カメラはそのままで、やがて彼女が向こうから手前の家の方に戻ってくる。その時には15歳になって。

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