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【こんな映画でした】467.[間違えられた男]

2022年11月18日 (金曜) [間違えられた男](1956年 THE WRONG MAN アメリカ 105分)

 アルフレッド・ヒッチコック監督作品。ヘンリー・フォンダ(撮影当時51歳)が38歳のミュージシャンを演じている。やはり年齢は隠せないとは思いつつも。妻のローズ役はヴェラ・マイルズ(撮影当時27歳)、彼女はヒッチコックお気に入り(グレース・ケリーもそうだった)で、[めまい](1958)の主演予定を妊娠のために棒に振ったのだった。美しくもあり、演技も上手いようだ。最初の若々しい妻であり母親であるのと、自責の念から精神的に参ってしまったシーンの差がすごい。

 とまれ今作は、実話に基づくもので、冤罪ものの一つである。捕まえられて留置場に連れていかれるところは、生々しい。一般市民からしたら、それは恐怖以外の何ものでもないだろう。捕まった本人はもちろんだが、その家族の精神的負担も絶大だろう。そのこともきちんと描いている。佳作である。

 なお内容が内容だけにカメオ出演はなく、というかオープニングシーンでシルエットで前口上を述べている。

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