見出し画像

【こんな映画でした】54.[第三の男]

2021年 1月 3日 (日曜) [第三の男](1949年 THE THIRD MAN イギリス 105分)

 キャロル・リード監督作品。ジョセフ・コットン、オーソン・ウェルズ、そしてアリダ・ヴァリ出演。音楽はアントン・カラス。第二次世界大戦後のウィーンが舞台。
 この映画も余りにも有名なその音楽で、すでに映画そのものも観ていた気になっていたが、どうだったか記憶がない。ということで、初めて観るような感じで観た。

 オープニングシーンのタイトルバックの流れだしからすでに彼の有名なメロディーが鳴り出す。驚いた。チターの弦が弾かれて揺れ動くような。ただ逆に本編ではそのメロディーラインはあまり聴かれなかった。伴奏音楽としてチターが鳴らされてはいたが。

 この映画はいわば男同士の友情と男女の愛情とを描いたものとも言えよう。その友情ゆえにもう一人を殺し、その殺された一人への愛情ゆえに目の前のもう一人に対する愛情を殺して去っていく女性、といった具合か。

 カメラアングルなど見せ方が上手いと唸らされる。観覧車とかオーソン・ウェルズの顔を初めて見せるシーンとか。その際、まず猫を使っているところとか。

 ラストの地下のシーンは、知ってはいたが結構大きなものだった。パリもそうだったか。そしてラストシーンで二人が顔を見合わせて肯くところは、名場面と言えるかもしれない。地下水道にパンして、銃声。もうこれで十分なわけだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?