返り咲きのクレマチス
5月にバルコニーで満開になったクレマチス。
梅雨に入る前に、花がらを摘み、伸びた蔓を整えておいた。
狭いバルコニーでは、リビングからよく見えるメインの位置から、花盛りの時計草の背後に回っていたものの、忘れた頃にまたポツポツと花をつけた。
まさに返り咲き。アンコール劇場。
晩年の名役者のようだ。
返り咲きは、儚い。
花も小さいし、蔓も細い。
でも、よくぞ咲いてくれました。
一旦梅雨明け宣言の後、梅雨に逆戻りしたかのような土砂降りの雨の朝。
きっと、雨に打たれて花も落ちてしまうだろうから、可哀想だけど摘み取り、昔のガラスのオイルランプにいけた。ガラスに気泡が残っていて、透けると美しい。
『返り咲き』といえば、数年前、晩秋の11月の公園でこの写真を撮った。
『返り咲き』という言葉は、なんとなく『再び一瞬の脚光を浴びるものの、本当の終わり』が見え隠れしているように思える。
しかし、リスペクトに値する『有終の美』の姿である。
この頃、『終わりの姿』について、考える時間が増えている。
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