エゴノキの下で
初夏は、大好きな白い木の花が次々と開花する。
運転しながら山の自然、散歩で路地や誰かの庭を眺めながら『あの花、この花』と見つけながらこの季節過ごしている。
いけばなやフラワーデザインといったもので長く生業を立てているが、やはり、『自然の美しさにかなうものはない』と、『自分のための花』は段々と『生産された花』から遠ざかり、自然からいただいたものをシンプルに少しいけ、生活の中で愉しんでいる。
特に木の花には野趣があり、『あの器に入れてみたい』といつも心が踊る。
ところが、花の中には『いけない方が良い』と思うものがいくつかある。
エゴノキはその一つだ。
木の下に入って眺めるのが一番だと思うから。
今年は沢山花をつけた。
そしてお見事に雨の日の翌日、真っ白の雪のような塊が地面に積もっていた。
紫陽花の葉の上にハラハラと静かに。
今年もやはり、エゴノキは眺めて過ごした。
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