恐山にて

画像1 出来る事ならもう一度、君に会いたいな。遥か北の地を一人訪れた私は、手向けの花を浜辺に供え、硫黄の臭いが漂う湖に向かってそう呟いた。不意に吹き抜けた風が花びらを宙に散らして、遠く君からの返事を此岸まで届けてくれたような気がした。

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