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HSP 敏感・繊細な人たち

HSPとは、「Highly Sensitive Person」の略で、日本語では「非常に敏感な人」と訳されます。これは、心理学者エレイン・アーロン博士によって提唱された概念で、人一倍繊細な気質を持つ人々を指します。

HSPは病気や障害ではなく、先天的な気質の一つとされています。人口の約20%、つまり5人に1人はHSPであると言われています。HSPの人々は、職場や家庭で気疲れしやすく、生きづらさを感じることが多いですが、自己理解と適切なサポートがあれば、その繊細さを生かして充実した生活を送ることができます。

HSPの人の特徴

  • 深く考える傾向がある(Depth of processing)複雑な考え方をし、行動する前に深く考えます。

  • 刺激に対して過敏で疲れやすい(Overstimulation)

  • 他人の感情に共感しやすく、感情的に反応しやすい(Empathy and emotional responsiveness)人が怒られていると自分のことのように感じ、傷ついたりします。

  • 細かいニュアンスに敏感である(Sensitivity to subtleties)冷蔵庫の音や時計の音など、日常の小さな音にも気づきやすいです。


HSPの過剰刺激について詳しく教えて


『光』

  • 強い光や、きらびやかな光が苦手。

  • 明るい場所や、太陽光が直接当たる場所が苦手。

***真昼のグランドみたいな太陽光が強烈な場所は全くダメだな。スーパーなんかの天井の蛍光灯も眩しすぎる。紫外線や電灯に反応して色が変わる眼鏡を使ってる。これあると運転もしやすい。

『音』

  • 人混みや大きな音、騒音が苦手です。交通の騒音、建設現場の音、大音量の音楽など、突然かつ大きな音。

  • サイレン、アラーム、電子機器のビープ音など、耳障りな高い音。

  • 冷蔵庫やエアコンの動作音、時計のカチカチ音など、一定して続く音。

  • 人の話し声や笑い声、動物の鳴き声など、予測できない不規則な音。

これらの音は、HSPの人々にとって過剰な刺激となり、集中力の低下やストレス、不安を感じる原因になることがあります。そのため、日常生活で快適に過ごすためには、これらの音を避けるような工夫をすることが重要です。例えば、耳栓を使用する、静かな場所での活動を選ぶ、白色雑音を利用するなど、自分に合った対策を取ることが助けになります。

***ホワイトノイズは活用している。作業に集中できるし、眠る時にもいいかな。昔はイヤフォンで音楽聴いてないと電車に乗ったり街中を歩けなかったけど、音漏れで怒られちゃったりするから何度もイヤフォン買い替えたなあ。
***あと、すっごい苦手なのが男性の大声。怒鳴り声はもちろんだけど、普通に喋っていても声の大きな人がいるよね。それだけで怖いんだよな。


『匂い』

  • 化学物質 洗剤や消毒剤、塗料などの強い化学物質のにおい。

  • 香水や芳香剤 香水やエアフレッシュナー、芳香剤などの人工的な香り。

  • 食品 強いスパイスや煙たい料理のにおい。

  • 自然界 花粉やカビ、動物のにおい。

***これ分かるー。トイレの芳香剤とか狭い空間で強烈なにおいするから、下手すると頭痛とか吐き気がする。柔軟剤も苦手。一時期、海外製の強烈な匂いの柔軟剤が流行った時期は辛かった(苦笑)
***あと、味の項目もあったんだけど、自分だと唐辛子とかニンニクが苦手かな。とはいえこれは、好みと区別がつかないわ。


HSPの人々は、うつ病になりやすいとも言われていますが、HSP自体は治療の対象ではなく、うつ病とは異なります。うつ病は病気であり、環境の変化やストレスから発症することが多いです。一方、HSPは生まれながらに持っている感受性や気分の傾向を表し、先天的なものです。

HSPの人々は、自己肯定感が低いことが多く、他人に共感しやすく、疲れやすいという特徴があります。特に仕事では、さまざまな人と交流する機会が多いため、同僚や上司との関係で気を使いすぎてしまうことがあります。そのため、HSPの人々はストレスを感じやすく、うつ病に注意が必要です。

HSPの理解と対応についてもっと知りたい場合は、専門家の助けを求めることをお勧めします。また、自己診断テストを利用して、自分がHSPの特徴を持っているかどうかを確認することもできます。
HSPの特徴に当てはまるかどうかを理解することは、自分自身や他人との関係をより良くするための第一歩になります。もしHSPの特徴が見られる場合は、自分の感受性を理解し、それを生かす方法を見つけることが大切です。HSPの特性を理解し、適切に対応することで、ストレスを減らし、より充実した生活を送ることができるでしょう。


***記事をまとめていて、ちょっと思い出した言葉があった。
共感性羞恥。聞いたことありますか。

共感性羞恥(きょうかんせいしゅうち)について教えて


これは、他人が恥ずかしい状況にあるのを見たときに、観察者自身が恥ずかしさを感じることです。
また、「感情感染」や「感情移入」とも関連しており、他人の感情が自分に伝わって、まるで自分がその状況にいるかのように感じることを指します。

ドラマや映画でキャラクターが恥ずかしい目に遭うシーンを見ていると、視聴者はそのキャラクターに感情移入し、同じような感情を体験することがあります。
これは、人間が社会的な生き物であり、他人の感情を理解し、共有する能力があるためです。この現象は、人が強い共感性を持っている場合に特に顕著に現れることがあります。

このような感情は、特にHSPの人々にとっては一般的な反応であり、彼らは他人の感情に対して非常に敏感であるため、ドラマを見るのをやめてしまうほど強く反応することがあります。
この反応は、自分自身を守るための無意識の行動とも考えられます。他人の感情に強く反応することは、共感的な人々にとっては自然なことですが、時には過剰なストレスを感じる原因にもなります。そのため、自分の感情をコントロールし、適切に対処する方法を学ぶことが重要です。


***これねー。めっちゃあるんで、ドラマとか苦手なんです。朝ドラみたいのは全くダメ。あれって職場の昼休みで強制的に見せられることが多くて、休憩室を逃げ出していました。
主人公とかが恥をかくシーンがとにかく苦手で、いたたまれなくなるんですよね。


HSPの人が、日常的に気を付けたほうがいいこと

  1. 環境を整える

    • 騒音や強い光など、過剰な刺激を避けるために、静かで落ち着いた環境を作りましょう。耳栓を使用する、静かな場所での活動を選ぶ、白色雑音を利用するなど、自分に合った対策を取る

    • 快適な照明、音楽、アロマなどを使って、リラックスできる空間を確保します。

  2. 自己理解を深める

    • HSPであることを理解し、自分の感受性を受け入れましょう。

    • 自分の限界を知り、無理をしないように心がけます。

  3. 時間管理をする

    • 忙しいスケジュールは避け、十分な休息を取る時間を確保します。

    • 一日の終わりには、リラックスするための時間を設けましょう。

  4. ストレス管理を学ぶ

    • マインドフルネスや瞑想など、ストレスを軽減する技術を学びます。

    • 定期的な運動や趣味を持つことで、ストレスを発散させます。

  5. 適切なコミュニケーションをとる

    • 他人との関係でストレスを感じたら、適切に伝えることが大切です。

    • 必要ならば、専門家の助けを求めることも検討しましょう。

  6. 自己ケアを優先する

    • 自分の感情やニーズに注意を払い、自己ケアを優先します。

    • 必要ならば、一人の時間を持つことも大切です。

HSPの人々は、自分の感受性を理解し、それを生かすことで、豊かな人生を送ることができます。自分自身の特性を理解し、それに合った生活スタイルを見つけることが重要です。また、周囲の人々にもHSPについて理解してもらい、サポートを得ることができれば、日常生活でのストレスを減らすことが可能です。自分の感受性を大切にし、それを生かす方法を見つけましょう。


HSPの人々に対して、周囲の人々が気を付けると良いこと

  1. 理解を示す

    • HSPの人々が感じやすいことを理解し、その気質を尊重することが大切です。

  2. 環境を配慮する

    • 強い光や騒音、強いにおいなど、過剰な刺激を避けるように配慮します。

  3. 圧力をかけない

    • 急な要求やハードなスケジュールを避け、十分な時間を与えることが重要です。

  4. 静かなコミュニケーションを心がける

    • 大きな声や急な動きではなく、穏やかで静かなコミュニケーションを心がけます。

  5. 個人のスペースを尊重する

    • HSPの人々が一人の時間を必要とすることを理解し、プライバシーを尊重します。

  6. 感情的なサポートを提供する

    • HSPの人々が感情的に反応することを理解し、サポートと理解を示します。

HSPの人々は、他人からの理解とサポートを得ることで、日常生活をより快適に過ごすことができます。彼らの感受性を尊重し、適切な配慮をすることで、彼らも周囲の人々もより良い関係を築くことができるでしょう。


***五人に一人って、すごい多いよね。「繊細さん」とか「共感性羞恥」って言葉を聞いた頃、あーまた当てはまったわーって思ったものです。
とはいえ、別に特殊でもなんでもなく、わりといるんだなーって思ったら、安心した(笑)
***うつ病や双極性障害Ⅱ型の療養にも通じるものがあって、環境を整えたり、時間に余裕をもって行動したり、刺激から身を守る手段を得たりってのは、同じだよな、と。
***自分に入ってくる刺激を減らす。日常にしろSNSにしろ余裕と余白を多くとって、のんびり行きたいな。