見出し画像

【幻】東京・渋谷「とん兵衛」の目玉焼き200円(2019年)

ラーメンの出ない町中華があったんです。
なにせ82歳(当時)のお母さんが一人で切り盛りしており、メニューはビール大瓶600円、日本酒290円、焼酎330円、目玉焼き200円だけ

フライパンに水を入れて蒸し焼きにするタイプ。千切りのキャベツが嬉しい。

たまたま通りかかって入ったら、いきなり「うちラーメン出ませんよ」。
それでぴんと来ました。2000年に1度来たことがあると。

自転車に乗っていて通りかかり、店に入ったらいきなり「うちは餃子出せませんよ」と言われたことを。
聞けばお母さん、4年前に体調を崩し、1度店を畳んだんだけど常連さんが続けてくれと言うので4人くらいの常連さんのために店を開けていたとか。

フライパンもふれない。仕込みのために自転車に乗ることもできない。
できるのは目玉焼きだけということで。

懐かしさに話し込みまして。
2000年頃に入った時は「最近はつけ麺がよく出る」といって500円のつけ麺を出してくれたんですが。

会社員だったご主人が、奥さんの出産の遅かったことを理由に「定年後も収入があるように」と中華を始めたと話してました。
今よりずっと飲食店を開くのが簡単だったんでしょうね。

渋谷といっても本町。周辺には高いビルのない下町です。
細々と営業していたんですが、現在は閉店。

時々前を通りかかります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?