神戸市「唐子」の酸辣湯麺
本場の本格派の方がでたらめな亜流よりうまいとは限らない。
亜流という意味では、日式ラーメンや汁なし坦々麺なんて本格派中華とは全然違うものだけど、本格派中華とはまた違ううまさを紡ぎ出しているわけで。
それは日本のインディアンカレーがインドになかったり、アンチョビとキャベツのスパゲッティがイタリアになかったり、なのにインド人もイタリア人もびっくりのうまさだったりするのにも似て。
で、神戸市三宮の中国家郷料理「唐子」の酸辣湯麺の話にやっとたどり着くわけですが。
そもそも中国にない酸辣湯麺に本格派も何もないのは当然として。
それでもカウンターの裏で業務用「キムチの素」を準備しているのを見て、「こりゃダメだ」と思ったわけです。
全然酸辣湯じゃないじゃん。
インスタントじゃん、あり得ない。
と思ったわけです。
半分、諦め顔で食べたわけですが。
美味かったんです。
酸辣湯麺か否かなどという問題は些少なものに思えるくらい、十分美味かったわけです。
神戸市内の町中華は押し並べてハイクラスなんですが、この酸辣湯麺には別の意味で驚かされました。
本格的じゃないのに、だからなのか、あまりにうまい、と。
いいじゃないの幸せならば。
また行きたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?