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この頃、夢を見ない

 と、いう題で、そういう事を書こうと思っていた。
 夢は、寝ている時に見るアレの事で、「将来の~」的な夢ではない。まあ、そちらの方の夢も、年齢的にもう抱けるものではないのだが。
 以前は、ストーリー性のある、SF映画のような夢をよく見て、それを鮮明に覚えていたものだ。舞台は、現在生きている世界ではない。時代も、地域も、文化も全く異なる場所――大概は殺伐とした戦場に居て、いつも何かと戦っているのだ。
 それはまた別の話として。
 ともかくここ数年、覚えているような鮮明な夢は見なくなった。何故なのだろう? 深く寝入っているから?
 医学的な夢のメカニズムには詳しくないので、理由は分からない。だが私は夢を見なくなった事を、寂しく思っているのだ。
 ‥‥などど、文章の構想を練っていた矢先に、見てしまった。
 そう、夢。
 パニック系のB級映画のような設定。あと数時間で大災害が起きる。自分を含め周囲の人間たちは、荷物をまとめて避難に準備に大わらわ。私はと言えば、どの本を持っていこうかと本棚の前でウロウロと迷っているのだ。
 現実を映した、面白みのない夢。それを鮮明に覚えている。寝起きから、嫌な気分。
 やっぱり、夢ぐらい面白い内容がいいんだが。うまくいかないものだ。
 

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