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パン屋ではおにぎりを売れ【読書レビュー】

 この本のエッセンスは「思考の方法が分かれば、想像以上の答えが見つかる」というものだ。どうだろうか。タイトルも怪しげな本で、本当に思考法が活用できるようになるのだろうか。そろそろ、タイトルだけで買ってしまう癖を治したい。切実に。

 さて、本題に入ろう。本書を読んで、私が特に印象的だと感じたのは「考える=論理+非論理」というものだ。つい先日もロジカルシンキングに関する本を読んだばかりなので、私の中では「考える=論理(ロジカルシンキング)」というイメージとなっていた。しかし著者によれば、ロジカルシンキングによって考えられる答えというのは、誰でも考えうる“普通のもの”だそうだ。確かに、現代社会でイノベーションを起こしているものは、どれもロジカルに考えられたとは言い難い変なものばかりだ。ガリガリ君のリッチシリーズで出されたコーンポタージュなんて、口が滑ってもロジカルとは言えない。そんな面白い発想はすべて非論理的な思考からきているのだ。だが、非論理的な思考だけでは面白い発想で終わってしまい、事業として成立することはできない。上司を説得することも、大金をかけることもできないのだ。そこで、著者のいう「論理+非論理」が役に立つ。どういうことか、段階的に捉えるとこうだ。「非論理で発想したことを、論理で実践する」こんなイメージを持つと分かりやすいだろう。ここには書ききれないが、「考える=広げる+深める」という思考法もあるそうだ。計12個の〇〇法があるので、興味があれば本書を購入し実践してみると良い。


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