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東大思考【読書レビュー】

 この本のエッセンスは「日常の解像度を高めることで地頭力が伸びる」というものだ。とはいっても日常の解像度なんてどうやって高めることができるというのだろうか。主な方法としては「上流思考」「原因思考」「目的思考」「裏側思考」「本質思考」の5つがある。しかしこの場で詳しく解説してしまうと某映画系YouTubeチャンネルのように逮捕されかねないので、簡単な概要と強引な感想を語らせてもらう。

 さて、冒頭にも書いたが5つの思考法を実践するためには、日常の解像度を高くする必要がある。本書では様々な方法を紹介し、日常の解像度を高めようとしている。私が特に印象的だと感じたのは「上流思考」に関する著者の意見だ。普段noteを利用しているあなたなら、要約力があるかどうかで「この人頭いいな」と感じることもあるだろう。著者曰く、「要約力=頭のよさ」ということで、頭のいい人は背景を理解するのがうまいということだ。そこで活かされるのが上流思考になる。上流思考とは物事の結果は全て下流で、その本質は上流に隠されているという考え方だ。上流を見極めることができる人は物事の背景をつかむことができ、本質の問題を解決する思考につながるのだ。この思考法の癖をつけるために、著者がおススメするのは「要するに」という一言を加えることだ。実際に東大生の日常会話では「要するに」という言葉を乱用しているようだ。つまり今これを読んでいるあなたも、「要するに」という魔法の言葉を使っていくことでみるみる要約力が身につくのだ。ぜひ実践してみるといいだろう。ちなみに確証はない。この上流思考と似ていて、とても活用しやすいのが「本質思考」だ。簡単に説明をすると、物事の表面上だけではなく本質を捉えるというもの。上流思考によく似ているが、アプローチの仕方に大きな違いがある。「本質思考」で著者がおススメしているのは、マクロとミクロを行き来することだ。マクロとは広い目線のことで、学校という単位のことだ。逆にミクロとは狭い目線のことで、クラスやクラス内のグループという単位になる。この場合、マクロなら学校の偏差値というものが目に見えてくるが、ミクロなら行動力やリーダーシップなどが目に見えてくる。このように多角的な視点から物事を見ることで、その「本質」に気付くことができるというものだ。この思考法はどんな場面でも応用できるので、何か物事について考える時は活用してみようと感じた。

 最後にこの本の特徴としては、具体例が多く分かりやすい良い本だと言える。そのため評価はMAXの★5つだ。また、ケーススタディかと思うくらいに例題が書かれていて、私個人はあまり好きなタイプではないが、とても内容理解がしやすい本だといえる。他記事と同様にリンクを貼るので、興味があれば買ってみるといい。


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