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【解説】劇場版ヒプステを今すぐ観に行くべき理由【感想】

この記事は……
・ヒプステCinema Editって何?
・現地や配信、ブルーレイとの違いは?
・行こうか迷ってる 
・観た感想が知りたい!
という人達のために、ヒプステCinema Editについての解説とオススメをする記事です。
少しだけ舞台ヒプステのストーリーのネタバレを含みますが、未見の方でも問題ない程度です。



ファンが待ち望んだ「劇場版ヒプノシスマイク」への完璧なアンサー


2023年1月20日より、全国の映画館で上映されている、
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《どついたれ本舗 VS Buster Bros!!!》 -Cinema Edit-』。

↑公式サイト

↑予告編映像



通称「劇場版ヒプステ」や「ヒプステシネマ」と呼ばれるこの作品。 
私も先日映画館で鑑賞し、大っ変に感動したのですが……この映画、出来に反して全然注目されてない!!!!
ネット上での反響の数が少なめで(しかし観た人は皆絶賛している)、
私が観に行った回は座席もほとんど空いていました。
ヒプステを映画館で上映する、というかつてない特殊な試みゆえに、未見の人になかなかその良さが伝わっていないようです。

めちゃめちゃ悔しい!!もったいない!!!

映画は生ものです。
日々新しい映画が公開され、そして劇場の数には限りがあります。
人の入りが少ない作品は、公開からすぐであろうと容赦なく切り捨てられていくのです。
このままこの映画が注目されずにいれば、予定よりも早く公開終了してしまうかもしれません。

こんなに素晴らしい映画がひっそりと終わっていくなんて耐えられない!
1人でも多くの人に、できれば
"今すぐ"この映画を観てもらいたい、そしてめちゃくちゃになってほしい。
そんな思いから、この記事を公開します。







そもそも現地や配信、ブルーレイとなにが違うの?


結論から言うと、

内容に違いはありません

  • 本編ノーカット

  • 前説パートやライブパートもあり

  • もちろんDDBのダンスパートもあり

ではなにが違うのか??
大きくわけて2つの点が、この作品(以下映画ヒプステ)だけの魅力を作っています。

・カメラワークが全然違う!
・映画館の設備で鑑賞できる!

順に解説していきます。


・カメラワークが全然違う!

昨年上演された舞台ヒプステDHvsBB、abemaにて生中継+アーカイブが配信されていました。
そっちで観たよという方も多くいらっしゃると思います。
もちろん現地で観た方も。
そして「もう観たから内容変わらないなら別に……」と思っている方も同じだけいるはず……。


もうね、ぜんっぜん違いますから!!



・現地・アーカイブとの違い


舞台とは、演者・衣装・ダンスや照明など大量の要素が折り重なって出来ています。
現地鑑賞の場合、その中でどの要素に注目するかは、観客それぞれに委ねられています。



盧笙が話しているシーンであっても、簓のお尻を双眼鏡でガン見していたお姉さんがいたように……。
監督は見て欲しい部分を指定することが出来ないのです。(もちろんこれが現地ならではの良さですが)

そして生配信という都合上、乱れの多かったアーカイブ……。
これらと違い、映画ヒプステのカメラワークはこだわり抜かれています。

映画ヒプステの監督は、ヒプステの全てを司る天才・植木豪さん。

舞台ヒプステを1作目から監督、演出も手がけ、ダンサーとして振り付けまで制作されている、いわば「ヒプステの父」。

映画ヒプステのカメラワークは、この方により編集されています。

つまり……
ヒプステを制作した張本人が、自らの手で、「1番見て欲しい部分」を切り抜いているのです。

簓の微妙なモノマネに、ムカつきつつもじわりとにやける盧笙……。
不安でいっぱいになりながらも、精一杯笑顔を作ろうとする二郎の表情の変化。
ライブパートLibのラスサビでなぜか異様にセクシーなくねりを見せる一郎の腰……。

監督の見せたいもの、観客の見たいものがバッチリと画面に収められています。


監督本人の手で1番いい部分を見せてもらえる

これは物凄く贅沢なことです。
舞台ヒプステが海を泳ぐ魚なら、生配信アーカイブは水揚げされたばかりのぴちぴち暴れる元気な姿。
そして映画ヒプステは、魚を知り尽くした最高の板前による、豪華絢爛な活け造り。

観客は双眼鏡を使わずとも「ヒプステのトロの部分」を存分に味わうことができるのです!!


・映像ソフトとの違い


そして、ブルーレイ等の映像ソフトとの違いですが …… 
映画ヒプステは、なんと販売される映像ソフトでは絶対にありえないカメラワークが採用されています。


ブルーレイなどに収録される舞台映像には、通常多くの制約があります。

どの演者も必ず同じ秒数映し、決して偏りのないように。
バックダンサーや舞台の演出も余すこと無く収め、永久保存版として、できる限り多くの要素を詰め込むこと。

その結果スイッチングが激しかったり、自分の推しキャラの見たかったところが映ってなかったり……よくあることですよね。しょうがないことでもあります。

映画ヒプステではその制約がありません!!
植木豪がめちゃくちゃやってます!!
なぜならこの作品は「映画」として作られているから!!!

舞台ヒプステを映画作品として作り替えるにあたり、
「キャラクターの心情」がメインに据えられています。

そのため、とにかくバストアップの構図が多い!
顔が近い!!

俳優さんたちが本気で演じるキャラクターたち。その微妙な表情の変化を、じっっくりと尺を取って見せてくれます。
周りで豪華な演出が行われていようと、ダンサーが物凄い踊りをしていようとお構い無しで、キャラクターの心情に寄り添った画面作りがされているのです。


二郎に勝負を挑まれた一郎は、こんな表情をしてたんだ……!
三郎を見つめる零の瞳が……!!!
里中盧笙の首の血管が……!


この映画のためだけのカメラワークで、丁寧に映し出されるキャラクターたち。
その結果オタクはどうなるかというと……。


推しの「生きた感情」をダイレクトに叩き込まれ、ぐちゃぐちゃになります!最高!!!


ひとつ、映画ヒプステの特殊さを象徴するシーンがあります。

それは後半、ライブパート中の客降りシーン。

映画ヒプステでは、客席にいるキャラクターをほとんど映さず、舞台上のキャラクターをずっと映しているのです!

映像ソフトではありえないですよね。

客席でのファンサービスは、キャラというよりは俳優さん本人に委ねられているもの。
俳優さんのファングッズという側面もある映像ソフトには、必ず収録されるでしょう。ていうかされてほしい。

しかし映画ヒプステは、「キャラクター」に寄り添った物語。
曲が流れる間、ステージ上で楽しくラップするキャラクターたちの姿をしっかりと映し出しています。

映画ヒプステを、特別なものにするという覚悟を感じたワンシーンでした。おそらくここでしか見られないでしょう。
必見です。

※好き勝手言っていますが、実はこの記事の作成時点(1/27)で映像ソフトは未発売です(2/1発売)。全然同じ可能性もあります。


・映画館の設備で鑑賞できる!


2つ目の利点として、「映画館で観られる」ことが挙げられます。
PCやテレビとは比べ物にならない大画面。
個人ではまず再現できない最高品質の音響設備。 

とんでもなく高画質なので、キャラが笑った時の目のシワや、上着の素材のちょっとした毛羽立ち
までじっくりと大画面で鑑賞できます。

そして音に関して、現地でも舞台を鑑賞した私の体感では

現地≒映画館>>>>映像ソフト

という具合。サラウンドの臨場感、音量は若干劣る程度でほぼ同じと言えます。

音響、画質以外の点でも、映画館という環境ならではの利点はまだあります。
現地との比較になりますが……。 


・スケベ心から脱却できる!


何を言っているのかと思われるでしょうが、これはあなたの話です。

現地で鑑賞する場合、観客は演者と同じ空間に存在することになります。

目の前に演者がいると、どうしても湧き上がってくるのが…… 

「こっち見て欲しい」
「こっち見てるかも」 
「この拍手の音をなんとか伝えたい!」
「いま目が合ったよね?」
「楽しんでるよって知って欲しい!!」


このようなどうしようもない雑念、スケベ心です。


楽しいが、邪念が発生し脳内はとっ散らかる


しょうがない。本尊に逢いに行く以上みんな同じスケベなんだから。(それが楽しんだよ!!) 
万が一目が合ってしまうような事があれば、意識が吹き飛ぶこともままあります。
クラップを間違えないようにするとそちらに気を取られて、楽しいけど細部の記憶はあやふやだったり。




これが映画ヒプステの場合、音響や、迫力は現地並みでありながら、演者はこちらを認識しない(映像だから)ので、そういった邪念から開放されるのです!!
演者がこっちを見ても記憶が飛ぶことは無いし、クラップを一切せずまんじりともせず画面に食らいついて観てても、誰にもなんとも思われないのだ!!!!


このおかげで、脳内リソースの全てを"鑑賞"に割くことができます。 


やったね!


現地ではどうしても楽しすぎて体が動いてしまう……というのはヒプステあるあるですが、ここをグッっとこらえて"鑑賞"だけに徹してみる、絶好のチャンスなのです。

まさに現地と配信のいいとこ取りです。


・DDBのダンスパートがエグい

上のパートで「表情のアップが多い」と述べました。
実際映画ヒプステでは、本編中にキャラのバックで踊っているDDBはあまり目立たくなっています。
(DDBを蔑ろにしているわけでは決してなく、ここぞ!という時はばっちり映ります。メリハリがちゃんとあるのです)

DDBのダンスが好きなのに!?という方へ。
どうぞご安心ください。
そうして影を潜めていたDDBが火を噴く瞬間があります。

ヒプステ恒例、DDBダンスパートが映画版ではとんでもないことになっているのです

ダンサーとしても活躍する植木豪。
DDB一人一人に照準をあわせ、彼らが披露する超絶技巧の「1番カッコイイ瞬間」を、一切の出し惜しみせず怒涛の勢いで繰り出してくれます。

おそらくですがこの5分間に、本編と同じくらいの熱量が注ぎ込まれていると言っても過言ではないでしょう。


ここだけの話、
KENTAさんがヘッドスピンしてる最中の表情、見れます。

ぜひ見届けてください。




・ヒプステ史上初の◯○が存在する


映画ヒプステは「映画」です。
これまでヒプステ史上に存在しなかった、映画ならではのあるものが追加されています。



それはエンドロールです。


そうです。これまで発売されたヒプステの映像ソフトにエンドロールは存在せず、キャスト・スタッフは付属のブックレットに載っているだけでした。

映画ヒプステでは大盛り上がりのライブパート終了後、真っ暗な画面に白い文字がゆっくりと流れていきます。
テーマ曲「Let It Bleed」のオフボーカルという激レア音源をバックに……。


ヒプノシスマイクが未だ成しえなかった、映画化という目標。
多くのファンの悲願でもありました。しかし原作はそもそもCDだし、アニメは2期すら遠そうという現状。

 そんな状況で、ゆっくりとせり上がってくる「山田一郎役  高野洸」の文字。
私はそれを目にした瞬間、

「あぁ、ヒプノシスマイクが本当に映画になったんだ」

という喜びが最高潮に達し、気づけば涙ぐんでいました。
  

最高の映画を観たオタクにとって、スタッフ一人一人に感謝を贈ることができる至福の時間、それがエンドロールです。

ヒプノシスマイクをずっと追いかけてきた人にこそ、見て欲しい光景だと思います。


しかも!エンドロール後に、撮り下ろしコメント動画、あります!
山田家、イチャついてます!!是非に。




・とにかく"今すぐ"観に行ってほしい


さて、ここまで映画ヒプステを観るべきたくさんの理由を述べましたが、纏めるとこのようになります。



・監督本人の手により生まれ変わった、ここでしか観られないカメラワーク
・それにより深く入り込めるキャラクターの心情
・映画館という施設ならではの環境の良さ
・「劇場版ヒプノシスマイク」としての完成度の高さ


繰り返しになりますが、映画は生ものであり、初動が全てです。 

映画ヒプステがあまり注目されていないこの現状では、早々に公開終了になってしまう可能性があります。(実際に、公開初日から上映館が徐々に減り続けています……。)

それどころか今作の客入りがイマイチだった場合、今後のヒプステ映画化も怪しくなってくるかもしれません。
おそらくソフト化の予定も無いと思われますので(強く望みますが)、本当にここでしか観られないものになりそうです。

この特殊な試みの映画が全国公開されているというのはある意味奇跡です。


近くに上映館がある方。
現地行けなかったけどそれよりは近いかなという方。
ヒプステ観たことないって方。

どうかこのチャンスを逃さないでください。今ならまだ間に合います。
絶対に後悔はしません。

↑全国の上映館のリストです。最寄りの映画館のリンクから、直接座席予約が出来ます。

1/28からは、無声応援上映も始まるそうです!
リンライとクラップで盛り上がるのも、じっと画面に食い入るのも、映画館では自由です。 


今なら入場者特典のステッカーももらえます!(3面スクリーンの会場ではパノラマカードだそうです)

↑ステッカーかなり大きめでかわいいです。




ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
どうか1人でも多くの人に、映画ヒプステの感動が伝わりますように!
そしてヒプステに関わられた全てのスタッフさんに、最大の感謝と最高のリスペクトを!!ヒプステ最高!!!peace!!!








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