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ChatGPTを活用したビジネスプロセス教育

はじめにこの記事を読んでください。

記事の内容を要約すると、「ChatGPT」がコーチングにおいて役に立つことや、自己分析を行う方法、上司が質問力を向上させることができるかもしれないということを説明しています。

便利な世の中になりましたね・・・・・

しかしこれでは一部にしか利益を生まない構造だと思ってます。

ChatGPTの能力を理解して、自分で最適解を見つけれる能力がある人には関係ないのですが、ChatGPTは質問の仕方で回答の精度が大きくブレるためユーザーの伝える力に依存してしまいます。

それはなんでなのか?GPTに聞きました。

ChatGPTは、大量のデータを学習し、人間と同様に文章を生成することができるAIです。しかし、その精度は質問の仕方によって大きく左右されることがあります。
例えば、ChatGPTに「日本の首都は何ですか?」と聞くと、正確な回答である「東京」を返します。しかし、同じ情報を含んだ別の質問「日本で最も人口の多い都市はどこですか?」と聞くと、正確な回答である「東京」ではなく、「横浜」などの誤った回答を返す可能性があります。
これは、ChatGPTが学習したデータの中に、日本の都市に関する情報が含まれているにも関わらず、質問の仕方によって回答が異なるためです。つまり、ChatGPTは「言い換え」や「意図」を理解することができず、質問の文脈を正確に把握することができないため、回答の精度に影響を与えると言えます。
そのため、ChatGPTを使用する場合は、質問の仕方に注意することが必要です。適切な質問の仕方を学習し、ChatGPTが返す回答を慎重に検討することで、より正確な情報を得ることができます。

このように質問する人間の聞き方によって回答の質が"ばらつく"ことはGPTも認識しており、日々OpenAI(ChatGPTを運営する企業)は改善を行なっています。
簡単に言えばGPT3からGPT4への変化です。
コンテキストを読み取る精度や曖昧さなどを適宜補完する機能するようになりました。

しかし、これでも各々の"ばらつき"の補完は無理です。

回答品質のばらつき (Default (GPT-3.5)使用)

1:背景と事象を投げかける場合

私はレトルトカレーを作る製造ラインのオペレーターです。 製造ラインでパックへの注入漏れが発生しラインが停止しました。

漏れが発生した場合、まず安全にラインを停止して、製造ラインの管理者に問題を報告する必要があります。次に、漏れが発生した原因を特定するために、以下の手順を実行することができます。漏れが発生した場所を特定します。液体が漏れた場所を確認し、漏れがどの程度深刻かを評価します。必要に応じて、漏れを清掃して危険を回避する必要があります。
漏れの原因を特定します。
原因を調べる前に、製造ラインの手順と作業手順を確認します。注入装置、パッケージング装置、あるいはパック自体が原因である可能性があります。原因を特定するために、関連する製造装置や機器を点検し、トラブルシューティングの手順に従います。
問題を修正します。
漏れを引き起こした問題を修正するために、必要に応じて装置を修理または交換します。また、ラインが正常に動作することを確認するために、運転テストを実行することもできます。
再発防止のための改善策を検討します。
漏れが発生した原因を分析し、将来の問題を防止するために何が改善できるかを検討します。例えば、オペレーターのトレーニング、製造装置のアップグレード、あるいは生産ラインの見直しなどが挙げられます。

最後に、上記の手順を実行する前に、必要に応じて上司や製造ラインの管理者に問題を報告することが重要です。漏れは製品の品質に影響を与える可能性があるため、迅速に対処する必要があります。

これの質問はコンテキストを理解してくれたから伝わったようです。

2:少し簡略化した場合

製造ラインでパックへの注入漏れが発生しラインが停止

製造ラインでパックへの注入漏れが発生し、ラインが停止している場合は、以下の手順を実行することをお勧めします。

漏れが起きた製品のパックを特定する
漏れが起きた製品のパックを特定します。これにより、問題の根本原因を見つけるために、製品の生産過程を追跡できます。
ラインの停止
ラインが停止しているため、まずはラインを安全に停止させます。これにより、追加の損傷や負傷を防ぐことができます。
原因の調査
漏れが起きた原因を調べます。漏れの原因は、製品のパッケージング方法、機械の故障、作業員の誤操作などさまざまな可能性があります。
問題の解決策を見つける
原因が特定されたら、問題の解決策を見つけます。製品のパッケージング方法を変更する、機械の修理、作業員のトレーニングなど、対処方法はさまざまです。
ラインを再開
問題が解決されたら、ラインを再開します。再開する前に、品質チェックを実施し、漏れが起きないことを確認してください。
再発防止策を実施する
問題が解決された後は、再発防止策を実施することをお勧めします。問題の原因を分析し、将来的に同様の問題が再発しないように、改善点を洗い出すことが大切です。

まだ普通に回答が来ますね。

3:事象のみを質問した場合

パックへの注入漏れが発生しラインが停止

申し訳ありませんが、あなたが提示された文脈情報からは、私がどのように助けることができるか明確ではありません。詳細を提供していただけますか?以下のような情報を提供していただけると、より具体的な回答を提供できるかもしれません:どのようなパックについてですか?(食品パック、医薬品パック、その他の製品パックなど)
何が注入されていたのですか?
パックのラインが停止した理由は何ですか?
注入漏れによって引き起こされる潜在的な問題は何ですか?
すでに対処されていますか?対処されていない場合は、どのように対処すべきですか?

提供いただいた情報に基づいて、できる限り早く回答いたします。

ここまで簡素化されると、同じ場所で働き、同じ認識がある人間には伝わるけどAIには認識されないってことがわかりました。

このように聞き方(伝える内容)次第では回答が違うことがわかります。
また、3番の聞き方になると、この後のChat GPTのやりとり次第で脱線してしまう可能性が出てきますね。

ここで有用となるのがプロンプトです。
プロンプトを大まかに説明するとChatGPTからの出力形式の指示です。
その指示を規格することで回答の品質が安定します。

どのようなことを学んでほしいかなどを回答への指示へ入れ込むことで、個々人専門のトレーナーが出来上がります。

ではどのようなプロンプトを理想とするのか?


1:背景情報を共有する。
先ほどの例題で挙げた部分で言えば、
"私はレトルトカレーを作る製造ラインのオペレーターです。"
この部分です。

この部分を固定のプロンプトとしてChatGPTと共有しましょう。
以下が流れです。

私はレトルトカレーを作る製造ラインのオペレーターです。

こんにちは!あなたがレトルトカレーの製造ラインのオペレーターであることを知って嬉しいです。私はあなたが日々の作業で助けが必要な場合は喜んでお手伝いします。どのような質問がありますか?

パックへの注入漏れが発生しラインが停止しました。

パックへの注入漏れが発生してラインが停止したことは、生産ラインにとって非常に深刻な問題です。この問題を解決するために、以下の手順をお勧めします。
ラインを停止する:まず、ラインを停止し、問題が発生している箇所を特定します。これにより、さらなる問題を回避することができます。
漏れの原因を特定する:漏れの原因を特定するために、パックや配管システムを詳しく調べて、問題がどこにあるかを見つけます。漏れの原因が特定されたら、解決策を見つけることができます。
問題を解決する:漏れの原因を特定したら、適切な修正を加える必要があります。これには、シールを強化する、配管システムを修正する、あるいは他の適切な修正を加えることが含まれます。
再開する:問題が解決されたら、ラインを再開する前に、漏れが発生しないかどうかを確認する必要があります。このためには、十分なテストを行うことが必要です。
問題の根本原因を特定する:生産ラインが再開された後、問題の根本原因を特定する必要があります。これには、プロセスや設備の改善、オペレーターのトレーニングなどが含まれます。

重要なことは、問題を特定して解決することです。これにより、将来の漏れを回避し、生産ラインの効率を向上させることができます。

自分の背景を認識してくれたので、先ほど回答不良を起こした質問内容に対しても回答をしてくれました。

このように背景を認識させるプロンプトを利用することで回答精度を向上させることができます。

2:出力形式を定める
ユーザーが成長をしていくためのプロセスを入力する

まずプロンプトをChatGPTに理解してもらいます。
(一番下にプロンプトを載せておきます。)

それでは同じ質問を投げかけてみます。

私はレトルトカレーを作る製造ラインのオペレーターです。 製造ラインでパックへの注入漏れが発生しラインが停止しました。

[S1] コンテキスト分解:
課題解決:製造ラインでの注入漏れを改善し、ラインの停止を防止する。
目標達成:安定した製造ラインを確保し、生産性を向上させる。

[S2] 課題解決/目標達成に関連する変数:注入漏れの原因特定
注入漏れの原因特定
ラインの品質管理
ラインの効率性

[S3] 課題の認識と解決ステップ:
パックへの注入漏れは、製品の品質に影響を与え、製造ラインの停止につながるため、品質管理と効率性に直接影響を与える課題である。
[P1] 原因特定:
漏れが発生している箇所の確認、原因究明を行う。
パックの設置状況、機械の調整などを検討する。
[P2] 対策実行:
原因が特定できたら、パックの設置位置や機械の調整を行う。
テストを行い、問題が解決されたか確認する。
[P3] 品質管理:
品質管理のプロセスを確立し、定期的にラインの品質を監視する。
品質管理のプロセスにより、製造中に問題を早期発見し、問題の深刻化を防ぐ。
[P4] 効率性向上:
装置の保守、点検のスケジュールを定期的に管理する。
管理により、ラインの故障や問題を未然に防ぎ、生産性を向上させる。

[S4R] 障害推測:パックへの注入漏れの原因特定により、下記の障害が推測される。
[N1] パックの不適切な設置位置
[N2] 装置の不良
[N3] 機械の調整不足

[S5R] リスク推測・評価:パックへの注入漏れにより、下記のリスクがある。
[R1] 製品の品質低下
[R2] 製造ラインの停止
[R3] 顧客からの苦情

[S6] アドバイス提供:
[N1] パックの不適切な設置位置の場合:
設置位置を再検討し、製品仕様に合わせた位置に設置する。
パック設置作業のマニュアルを見直す。
[N2] 装置の不良の場合:
装置の点検と保守を定期的に行い、故障を未然に防ぐ。
故障が発生した場合は、迅速に修理を行う。
[N3] 機械の調整不足の場合:
調整不足を特定し、設定値の最適化を行う。
調整方法を明確化し、作業マニュアルに反映する。
[R1] 製品の品質低下によるリスクを軽減するためには、[P3] 品質管理を強化し、ラインの定期的な監視と品質チェックを行う必要がある。
[R2] 製造ラインの停止によるリスクを軽減するためには、[P4] 効率性向上を行い、装置の点検・保守を定期的に行う必要がある。
[R3] 顧客からの苦情によるリスクを軽減するためには、[P3] 品質管理を強化し、品質チェックの結果をフィードバックすることが必要である。

[S7] 情報源:パックの設置位置、機械の調整方法などについては、製品仕様書やメーカーのマニュアルを参照することができる。

[S8] 報告・連絡・相談サポート:ライン停止が発生した場合は、上司やメンテナンススタッフに迅速に報告することが重要である。
問題の解決については、チームメンバーや上司と連絡を取りながら進めることが望ましい。

[S9] リソース紹介:装置点検や保守については、メンテナンス業者の利用を検討することができる。
機械の調整方法については、トレーニングプログラムやオンラインリソースを利用することができる。

※その他オプションあり

回答は長すぎるので"続けて"で繋げてありますが、このような回答を作成することができます。
これはどのような内容でも出力形式は一定であるため同じステップで回答を作成してくれます。

3:Chatによる改善
2の内容をChat形式で解決します。

注入漏れの原因特定しました。 原因はノズルが折れてました。

了解しました。原因が特定できたことは非常に良いことです。パックへの注入漏れが発生する原因としては、機械の故障も含まれていますので、早急な修理が必要です。

以下の対策をお勧めします。[P1] 原因特定:
ノズルの破損の原因を特定する。
ノズルの破損箇所を確認し、修理が必要かどうかを判断する。
[P2] 対策実行:
ノズルを交換し、製品の品質を向上させる。
テストを行い、問題が解決されたか確認する。
[P3] 品質管理:
品質管理のプロセスを確立し、定期的にラインの品質を監視する。
品質管理のプロセスにより、製造中に問題を早期発見し、問題の深刻化を防ぐ。
[P4] 効率性向上:
装置の点検と保守を定期的に行い、故障を未然に防ぐ。
故障が発生した場合は、迅速に修理を行う。


ノズルの破損によって発生した問題を解決するために、ラインの点検と保守のスケジュールを定期的に管理し、問題を未然に防ぐことが重要です。また、問題が発生した場合には迅速に対処し、品質管理のプロセスを確立して、製品の品質を向上させることが必要です。

折れた原因は経年劣化によるものでした。 ノズルを新品に交換しました。

了解しました。ノズルを交換し、製品の品質を向上させることができたようで、良かったです。

今後同様の問題が発生しないようにするために、以下の対策をお勧めします。[P1] 品質管理のプロセス確立:
ラインの定期的な点検と保守を実施することで、故障やトラブルの発生を未然に防止する。
品質管理のプロセスにより、製造中に問題を早期発見し、問題の深刻化を防ぐ。
[P2] 機器の定期的な点検と保守:
機器の点検と保守を定期的に行うことで、機器の故障やトラブルを未然に防止する。
点検と保守の履歴を記録し、問題の特定と対処を迅速に行う。
[P3] トレーニングプログラムの実施:
作業者に対して、適切な作業マニュアルの作成やトレーニングプログラムの実施を行い、作業の品質向上を図る。
操作手順を明確化し、作業の効率化を図る。


これらの対策を実施することで、今後同様の問題が発生するリスクを減らすことができます。

これまでの流れを報告書にまとめてください また関係者に共有したいので以下の内容を追記ください。 停止時間は2時間、品質確認して再稼働済み。 遅れによる計画変更の有無を確認ください。

報告書の例を以下に示します。

【報告書】注入漏れによる製造ラインの停止について

概要 レトルトカレーを製造している製造ラインにおいて、パックへの注入漏れが発生し、ラインが停止しました。当初、原因を特定できずに2時間の停止時間を要しましたが、ノズルが折れていたことが判明し、ノズルを新品に交換することで、品質問題は解決され、ラインは再稼働しました。

課題ノズルの破損によるパックへの注入漏れが発生し、ラインが停止した。
停止時間により、生産計画に遅れが生じた可能性がある。


解決策ノズルを新品に交換し、製品の品質を向上させた。
品質管理のプロセスを確立し、定期的な点検と保守を実施することで、同様の問題が発生しないようにする。


結果ノズルの交換により、品質問題は解決され、ラインは再稼働した。
停止時間は2時間であり、品質確認を行った後、再稼働が行われた。


今後の課題と対策品質管理のプロセスを確立し、定期的な点検と保守を実施することで、同様の問題が発生しないようにする。
作業者に対して、適切な作業マニュアルの作成やトレーニングプログラムの実施を行い、作業の品質向上を図る。
生産計画に遅れが生じた場合には、計画の変更が必要かどうかを確認する。


以上、報告書となります。関係者には、報告書の内容を共有し、今後同様の問題が発生しないように注意を喚起してください。

OK 完了したありがとう

どういたしまして。今後も何かありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。お力になれるように努めます。

これまでが一連の流れでstep by stepで解決できました。
このようにOJTで実行できるのも強みです。

4:これまでの流れの振り返り評価
1〜3のステップを以下の専用プロンプトで評価します。

評価用プロンプトを入力した結果が以下となります。

了解しました。ユーザーの各項目の実力値を採点し、フィードバックを行いたいと思います。知識の習得:4/5
ユーザーは業務に必要な知識を理解するために、教育プログラムやマニュアルなどを積極的に活用しています。ただし、まだ完璧ではないと感じられる箇所があるようです。
技能の練習:3/5
ユーザーは業務に必要なスキルを練習しようと取り組んでいるようですが、まだ習熟度にはばらつきがあるようです。もう少し練習を重ね、スキルを磨くことが求められます。
経験の積み重ね:4/5
ユーザーは業務に携わる経験を積極的に積み重ねています。新しい状況や問題に対処することで、より深い理解とスキルを身につけています。
自己管理能力の向上:3/5
ユーザーは自己管理能力を向上させるために、時間管理や優先順位の設定などに取り組んでいますが、まだ改善の余地があるようです。ストレス管理やコミュニケーション能力なども意識して向上させることが必要です。
成果の改善:4/5
ユーザーは業務遂行における成功要因や失敗要因を分析し、改善点を特定することで、業務に対する効率性や質の向上を図っています。ただし、改善のための具体的なアクションプランを立てることでさらに改善が期待できます。
コミュニケーション能力の向上:4/5
ユーザーはコミュニケーション能力を向上させるために、説明力や聴取力を磨くことに取り組んでいます。特に説明力は非常に高い水準を持っていると感じます。


以上が私の評価です。採点結果に基づき、ユーザーの強みや改善点を意識して取り組むことで、より良い業務遂行ができるようになると思います

フィードバックは一般的なものを適用しているので、個々人に合わせて作成することで適切なフィードバックを受けることが可能です。

このような流れでビジネスのOJTの質を上げていくことが可能となります。

最後に

これまで上げてきた例はあくまでプロセスを評価できる人間がいることが前提です。
評価できる人の思考をプロンプトに落とし込み作成し、PDCAを回しユーザーの成果を適切な人間が評価することを必要としています。

AIはシンギュラリティが起こるまでは人が使う立場になります。
なのでAIの能力を適切に理解し使用していくことで生産性をあげていくことは可能です。まずは理解していくことをお勧めいたします。

リスクについて

OpenAIは企業です。
またAIはネットの情報をもとに稼働しています。
情報の精査は人が必ず行うことが必要です。
また情報漏洩が起きるリスクについても以下のツイートを必ず認識しておくことが必要です。

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