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跡を濁さない去り方

 これまで継続していたことのいくつかを3月までで区切りとする。
 その決断をした時は悩んだが、決めた後にも別の憂いがあった。

 去り方だ。
 なにかを続けていると、必然的にしがらみも生まれてくる。だから、力技で断ち切るのは得策とは言えない。順を追って、段階を踏んで、丁寧に去っていかなければ、自分に向けられた信頼を失うのはもちろん、関わった人にまで迷惑をかけてしまう。

 始めるのと同じくらい終わり方はエネルギーがいる。

 なにからなにまで手を回すのは無理だから、押さえておかなければいけない人にしっかりと伝える。そうやって説明をしてみると、ある種の振り返りになる。
 なぜ自分はそれをやっていたのか、それをやめるに至った理由はなにか、話す度に自分の中で整理され、決断を後押ししていく。

 最初から正解も不正解もない。ただ、自分で納得してそうすると決めただけだ。
 もったいないという人もいるし、寂しがってくれる人もいる。それは非常にありがたいけれど、進みたい道が違ったのだから仕方ない。

 道は別れても、関係性が切れるわけではないと繰り返し伝える。
 跡を濁さないように、後始末は丁寧にしよう。それが次への推進力となる。

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