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不足の決壊

 最近生活習慣が乱れ、3時、遅い時は4時過ぎに布団に入り電気を消すといった生活が僕の中で習慣化されてきている。少しずつ明るくなっていく外の世界焦らされているのか、新聞配達の音・遠くで聞こえる鳥の鳴き声に急かされているかはよくわからないが、なかなか眠りにつくことができない日々が続いている。

 眠くても寝れない状況下に置かれると、昔からの癖でいろいろなことに思考を回してしまう。決して、スタートは思考を回しているから寝れないのではなく、因果は逆にはならない。

 何をそんなに考えているのかというと、タイトルでそれっぽくカッコつけてみたように「不足の決壊」が頭の中で起きている。

 どういうことかというと、「足りない」と思うことが脳というダムを崩して溢れて止まらないのだ。

 最初に戻ると思考の順序としては、「ああ、なんか寝れねえな」、光や音が感じられてきて「もう朝になるじゃん」と思考の歯車が回り始める。そう考えているうちに、「こんな時間まで何やってたっけ」になり、「明日はもっと早く寝たいな」に至る。この願望の局面にきたら最後、歯車に潤滑油を刺している如く、思考の海に晒される。

 具体的に、「早く寝たいな」に見れるように何かの願望が止まらないのである。初めのうちは夕飯を早く食べようとか課題を早めにやろうと思っているうちに、「このまま先どうなるのだろう。自分は何になりたいのかな。」なんて青臭いことを考える。実際僕には、単純な性格故にやりたいこと、興味のあることが沢山ある。様々な大人や職業、先輩、時には同級生や後輩に憧れて、嫉妬し、結局羨望の眼差しを向ける。そして、僕もそうなりたいな、できればそれ以上がいいな。なんて思うのである。

 そこでいつも同じ結論に至る。「あぁ、俺には足りないな」

 これは役不足という意味ではなく、自分には才能もセンスも人間力も行動力も時間も気力も柔軟性も多様性もこの文章力も何もかもが足りないのである。「夢に向かってチャレンジすれば良い。失敗しても、良い経験になる。」と考えないことはない。けれど一番大事な「度胸」が足りないのである。

 こんな「不足」が溢れ出して、脳内を浸しているうちにかなりの時間が経っている。

 でも結局、思考力不足の僕はそのままゆっくり眠りにつき、数時間後の授業を受ける。もちろん寝不足で。

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