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日本人の心 9 ワクチン 事なかれ主義

やっとアストラゼネカのワクチン使用が開始されたと思ったら全国の希望する自治体に5万回分を供給するという記事でした。えっ〜ワクチンは1日100万回打つとか言っているのにたったの5万回分なのかと目を疑いました。

アストラゼネカのワクチンは確かに10万分の1の確率で血栓が出来るということで本場イギリスでも途中から40歳以上に限定されました。でもほとんどのイギリス人はアストラゼネカのワクチンを打っていて大きな問題にはなっていません。日本は同社製を1億2千万分契約したとか国内で9千万分生産されるから安定的に供給出来るとか言っていた記憶がありますが、この血栓の話が出ると台湾や他の途上国に寄付するばかりで日本で使う素振りは全くありませんでした。確かにファイザーとモデルナで十分ならそれでもいいと私も思っていましたが、なんとワクチン大臣はモデルナの供給遅れを許したと告白した上で、職域接種をストップしました。この時、私はいよいよアストラゼネカの登場かと思いましたが、そんな話は一切出て来ませんでした。

10万分の1の確率で血栓が出来るということは言い方を変えると99.999%は大丈夫だと言うことです。同じことを言っているのですが、印象はだいぶ違います。日本人は潔癖性ゆえなのか常に完璧を求めますが、人によってそれぞれ体質は異なります。特異体質の人もいるので100%安全などということはありえない話です。最近ではファイザーなどのワクチン接種後に死んだという例が週刊誌に紹介されていて7千万回打った頃の話として700人以上が亡くなったと書いてありました。これも10万分の1相当です。もちろん厚労省は因果関係を認めていませんが、この確率は血栓が出来る確率ではなく死ぬ確率です。血栓が原因で死ぬ人は2割というイギリスの研究もあるのでひょっとしたらアストラゼネカの方が安全なのかも知れないのです。厚労省は7月末にアストラゼネカの使用を認めて欲しいという全国知事会の要請により、ようやく重い腰を上げましたが、その結果が初めに書いた5万回でした。まさか10万分の1の確率だから5万回では血栓が出来ないかもと期待した訳ではないでしょうが、これでは厚労省が知事会の要請に対し形だけ従ったとしか思えません。他のヨーロッパの国でもアストラゼネカのワクチンを使っていない例はありますが、ワクチン接種が遅れている日本でそんな贅沢を言ってられるのでしょうか。血栓という明確な先行事例があるので、なにかあれば厚労省は必ず批判される、だからそれを避けたいという事なかれ主義の為にコロナの感染人数や重症者数は今後も増え続けるのでしょうか。

興味があるのは国民がアストラゼネカのワクチンを選ぶかどうかです。もう少しでその結果も出るはずです。

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