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ジャニーズ問題 エージェント会社の行方

10月2日にジャニーズ事務所が行った記者会見で発表した新会社は日本で類を見ない大規模なエージェント会社だと東山社長が声高らかに説明していました。本来タレントの裏方であるはずのエージェント会社の名前をなんでファンに決めてもらうのか最初は不思議に思いました。でもファンクラブで新会社名を募集をすることから推察して、大きなモニターに映した「エージェント会社」は飽くまで生まれ変わったことを示す為の目眩ましであって、本音はエージェント業務より今まで通りジュニア育成とマネジメント業務に重きを置いているのだと感じました。17日に旧ジャニーズ事務所の社名変更に合わせてファンクラブサイト内で新会社の社名募集が開始されたことがTBSで報道されていましたが、案の定「新会社はタレントの<マネジメント>を行う」と説明していました。しかし会見でエージェント会社だと大々的に説明したのは決して目眩ましなどではなく、CM起用タレントは新会社から独立したことを大画面で強調し早くCM契約を復活して欲しいと言う企業へのメッセージだったことがジャニーズ事務所関係者への取材で分かったそうです。でもこの作戦は全く成功しなかったどころか、NGリストの存在でぶち壊しになっています。

このエージェント会社方式はジュリー氏がお気に入りの嵐のメンバーと打ち合わせた際、松潤がジュリー氏に提案したと言う噂があります。その提案が突然の思いつきだったことは、10月半ばになってもNEWSの小山氏が事務所から詳しい説明を受けていないと言う発言からも想像出来ます。よく練られた計画ではないのでしょう。嵐のメンバーである櫻井翔氏は逆にあわてて決めない方がいいと仲間にアドバイスしているそうです。そもそもマネジメント契約とエージェント契約では会社とタレントの力関係が180度変わります。本来、タレントの方がエージェント会社を指名するのであって、タレントは新会社をエージェント会社に指名する義務などないのです。なので東山社長が会見で言ったように「日本で類を見ない大規模エージェント会社になる」なんて保証はどこにもないわけです。東山社長がエージェント会社の仕組みを理解していないのか、それともエージェント契約は名ばかりで力づくでタレントを抑え込めると思っているのでしょうか?

もし松潤がエージェント会社を提案したのだとすれば櫻井翔氏のアフラックとのCM契約が影響しているかも知れません。ジャニーズ事務所は公表していませんが、間違いなくアフラックと櫻井翔氏は直接契約に変更したはずです。その際、妥協策としてジャニーズ事務所をエージェントにした可能性はあります。それを知った松潤は俺たちもそう言う契約にしてくれと言ったのかも知れません。そうすればCMに起用されている有名タレントはみんな救われることになります。多分そんな軽い感じの発想でエージェント会社構想が出来上がったのではないでしょうか。でも実際にこれを実行しようとするといろいろと問題が出て来るのです。その中でも特に利益相反の問題が一番大きい気がします。多くのタレントのエージェントをしていると、タレントの要望が重なるような仕事があった場合に、どちらのタレントを起用するか会社内で揉めることになります。ましてや新会社でも似たようなタレントのマネジメントをしている場合はそちらを優先した方が会社にとっては有利なんてことも出て来ます。同じ芸能事務所に所属するタレントなら今回はこちらと決めても文句は出ませんが、タレントがそれぞれ独立した会社に所属しているとなるとそう簡単には行きません。

さて新会社はどんな会社になるのか?キムタクは早々とエージェント契約を結ぶことを発表しているようですが、それに続くのは言い出しっぺの松潤と彼に従う二宮くん、相葉くんくらいで「日本で類を見ない大規模なエージェント会社」と言う話は「大山鳴動して鼠一匹」なんてことになりそうです。いやこれは大騒ぎしたけど何も起こらなかったと言う例えなので少し違いますね。実際のジャニーズタレントは沈み行く泥船から逃げて行く鼠のように散り散りばらばらになるのかも知れません。櫻井翔氏は全ての可能性をテーブルに乗せて考えるそうですが、どんな結論を出すのかも見ものです。でもさっさと事務所に見切りを付けて退所した岡田准一氏の方がかっこいいですね。


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