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日本人の心 3 消費税総額表示

消費税の総額表示が義務付けられることになりました。これは民主主義にとって根幹を揺るがすとても大変なことです。しかしマスコミはただその事実だけを報道しているだけです。

どうしてそんな大げさなこと言うのか、不思議に思う方がほとんどだと思います。でもこの改正は政府のとてもずる賢い政府批判逃れなのです。税抜価格プラス消費税だとレジの段階でえっ消費税ってこんなに高いんだという感覚になります。つまり消費者が納税意識を持つということです。この納税意識というのが今の政府にとってはとても具合が悪いのです。税金を払っているのだから政府はちゃんと仕事をしなさいよとなるからです。

コロナ対策で後手後手になり、特に厚生労働省の出来の悪さが表に出てしまいました。今まで官僚は立法機関でもないのに官僚が認可出来るような法律を作り、業界から頼まれた議員と一緒になって認可行政を行い、煩わしい事務作業は地方公務員にやらせていました。ところがコロナは時間との戦いです。全国民への支援、ワクチンの接種などやらなければいけないことが沢山あります。しかし中央官僚は上がって来た書類にハンコを押すだけで自分で作業をしたことがないのです。現場を知らず、手作業は市町村任せだったのでIT化など考えもせず、結果として補助金の交付のドタバタ、マイナンバーカードの出来の悪さ、go to キャンペーンでの業者との癒着などなど今まで表に出なかったいろいろな問題が明るみに出てしまったのです。

今や政府批判は当たり前のようになってしまい、かつての大人しい日本国民はいなくなってしまいました。官僚は「由らしむべし知らしむべからず」が座右の銘みたいなものです。「国民には政府の言う通りにさせ、真実を知らせてはならない」ということです。ところがコロナは国民一人ひとりに関わる問題です。今まで政府の発表をただ伝えていたメディアもどんどん真実を伝え始めました。そして政府が頼りにならないという風潮になってしまったのです。

ここで少しでも政府の批判を減らしたいと思った政府や官僚がこの消費者総額表示を義務付けだのではないかと疑ってしまうのです。本来、国民は納税意識を持ち、自分たちが納めた税金の使いみちをしっかり監視する、これが民主主義の基本なのです。しかし、今まで政府がやって来たことは国民に税務申告をさせないで源泉徴収で強制的に税金を納めさせていました。国民は煩わしいことはしないでいいですよと優しい顔をして昔は1000万円だった申告義務者を今では2000万円まで引き上げて納税申告をさせません。

古代、税金は豪族がヤクザの様に他から守ってやるということで見がじめ料的に取り立てていたものが、中央集権化とともに天皇の建物建設や祭り事の費用分担などと納める理由や方法も変化してきました。でも本質は変わらず国防と公共事業です。税金の取り立てが過酷だと最後には一揆が起こります。そこで生かさず殺さずという手法がとられるようになっていくのです。

たかが消費税の総額表示ですが、みなさん、どう思いますか?「泣く子と地頭には勝てぬ」でいいのですか?日本にはいいことが沢山ありますが、民主主義だけは欧米に遅れているというか、民主主義でなくてもいいという気持ちが日本人の心の中にあるのかも知れません。

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