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日本人の心 2 言霊

今日にも新型コロナの緊急事態宣言が解除になりそうですが、緊急事態宣言を解除するかどうかでは識者と言われる人やテレビのコメンテーターでも意見が分かれています。国民に対するアンケートではまだ解除は早いと言う人が大半のようです。また東京都知事はリバウンドが心配だとしてまだまだ解除は時期尚早と考えているみたいです。しかし、ここで少し冷静に考えていただきたいと思います。リバウンドが心配ということは今は落ち着いていると言うことを認めているのと同じことです。それなのに緊急事態といえるのでしょうか?政治家は 緊急事態は過ぎたが、まだまだ予断を許さないというメッセージを出すべき時期だと思うのですが、皆さん、どうでしょうか?

政治家は国民が緊急事態宣言の延長を望んでいるから迷っているのでしょうか?国民は理屈では緊急事態ではないということが分かっていても、何とかコロナが無くなって欲しいと望んでいるので、若者を含めた皆さんまだまだ気を緩めないでという気持ちになっているのでしょう。この情の部分により緊急事態宣言は解除しないでという他の国では考えられないようなことが日本では普通に語られているのです。

これはなんなのでしょうか?私は宣言というところにポイントがあると思います。宣言、これは正に言霊(ことだま)信仰に通じることだと思います。唱えることでそれが現実化する、これは浄土宗や浄土真宗の念仏よりはるか昔から日本人の心にずっ〜〜と住んでいる密かな信仰です。緊急事態宣言を維持することでコロナが無くなりますようにという祈りが通じると無意識の内に思っているのです。

前回の非常事態宣言の時に記者が期限が来ても事態が改善していない場合はどうするのですか?という質問に対し、菅官房長官は仮定の質問にはお答え出来ませんという、危機管理能力ゼロの回答をしていました。仮定、想定があって初めて対応策が検討出来るのですが、いつもやってきた質問回避戦法を繰り出してしまいました。さすがに今回は総理として勉強されたとは思いますが、この仮定、想定というのは欧米では当たり前なのに、起こって欲しくないことを口にするとそれが現実になってしまうのではと恐れ、そんなことは考えない、考えたくもないという日本人の性癖が、政治家の仮定の質問には答えられないという、他の国ではありえない 答えをどこかで許してしまうのかも知れません。

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