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塩ほのか口いっぱいに桜餅

今日は私の大好きな桜餅の絵です。大好きと言っても京都に来てからのファンで、もちろん桜餅は道明寺餅ですね。関東にいた頃は特に好きだった記憶はなくあの薄皮の桜餅を長命寺と呼ぶなんてことも最近になるまで知りませんでした。この薄皮桜餅は江戸時代享保二年に隅田川にほど近い長命寺の門前で山本新六が売り出したのが始まりだそうです。その新六が創業した山本屋は今でも「長命寺桜もち」と言う屋号で営業していて300年「変わらない製法」による伝統の味とホームページに書いてありました。そして「桜葉は外してお餅に残った桜葉の香りと餡の風味をお楽しみください」とも書いてありました。う~ん‼️桜餅の葉はお餅と一緒に食べてこそ葉の塩味が生きて美味しくいただけると思うのですが、と、ここであることに気づきました!関東では桜餅の葉を模したプラスチック製の葉に包んだ桜餅を売っているところが結構あります。桜餅の本家が葉を外して食べて下さいと言っているのですから、きっと桜葉は食べないという習慣が出来上がり、食べないならプラスチック製でも問題ないとなったのでしょうね。そう言えば子供の頃はまだ本物の桜葉でくるんであって葉っぱを食べていいのか母に聞いた覚えがあります。確か葉っぱが硬くて食べなかったように思います。

塩ほのか口いっぱいに桜餅

駅前にあるお婆さん一人でやっている小さな和菓子屋の桜餅は塩がほのかに効いて美味しいなと言う甘党の句です。大口を開けて桜葉ごとぱっくりです。桜の葉の塩漬けは甘いお餅や餡と相性抜群ですね。本物の桜葉を使うからこそ、桜の季節になると桜餅が恋しくなるのですね。

「忘れ物ない」と子に聞く花の宿

「花の宿」という季語を見つけました。意味は桜が咲き誇る屋敷のことだそうです。花が宿っているって感じですかね。この句はお屋敷の門の前で春休みを終えて久しぶりに登校する子供に「忘れ物はない」と聞いている母親の姿です。決して「花の宿」が子供に忘れ物がないか聞いている訳ではありません。桜はそんな親子を見つめているだけです。

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