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日本人の心 1 中途半端は嫌い?

 

いまコロナで大変な世の中ですが、日本が大騒ぎしているコロナは外国ではやっているコロナと本当に同じなのと思うほど感染者が少ないです。日本人は家では靴を脱ぎ、挨拶も少し離れたところからお辞儀をします。大声でしゃべるのはみっともない、食事中にしゃべるのも昔はだめでした。手を清めるのは太古の昔からの習慣。こうして見ると日本人は昔からコロナ対策をしてきたかのようです。島国で逃げ場が無い中で流行り病を何度も経験してきた日本人の知恵なのでしょうか。

世界四大文明には日本文明は入っていませんが、外国では日本を含め、五大文明と呼ぶところもあるのです。世界最古の土器で世界最古の煮炊きをした遺跡が発見されているし、きれいに磨いた美しい勾玉を愛し、芸術的な縄文土器を使っていました。世界的にも珍しい3つのプレートが重なった日本列島は複雑な地形となり、高い山と深い海溝を作り出し、複雑な入り江や早い流れの清流そして寒暖差のある丘陵など様々な美しい自然を作り上げました。そこから生まれる農作物や海産物の美味しさを保存し、存分に味わう為に酵母など自然を見方につける知恵を持つ日本人は世界に誇れる文明を持っていたのです。清潔好きの日本人だからこそ、生ま物を食べたり、発酵食品を作れたのです。私の大好きな干物や干し芋、干し柿だって全て生活の知恵です。今から5500年前の火焔型土器を眺めていると2500年前にやって来た渡来人よりずっと前から日本には素晴らしい文明があったのだということが実感出来ます。何しろ火焔型土器が出来たころ中国では最古の夏の国もまだ存在していないし、エジプトのピラミッドさえ無かった時代なのです。

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日本人は手先も器用だと言われます。縄文土器や漆器・勾玉などは渡来人以前から作っていましたが、銅鐸や銅鏡・銅剣など中国から渡って来たものでもそれを大型化したり、日本風にアレンジしたり、大量に作ったりと技術を磨きます。大きな銅鐸や三角縁神獣鏡などは中国本土では発見されていないものですし、鉄器でも半島には見られない精巧なものが日本でだけ発見されています。種子島の火縄銃、カレーやラーメンなど外国の色々なものを取り入れ、日本風にアレンジしてしまう、そんな性質は太古の昔からのものなのですね。

話はがらっと変わるのですが、昔読んだ英会話の本で英語に訳すことが出来ない言葉として「なまじ」と「いっそ」という言葉があると書いてありました。なまじというのは中途半端にやるくらいならやらない方がましだということだと思いますが、外国人からすると全く知らないより、少しでも知っていた方が良いので不思議に思うのです。いっそというのは中途半端でいるより無いことにする、又は別の世界に行ってしまうような感じですよね。つまり日本人は中途半端は嫌いなのです。でもこの中途半端嫌いが道を極めることに通じ、世界に誇れるものを作り出して来たこともまた事実だと思います。

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