見出し画像

「前向きな生活」2023年8月23日の日記

オリエンテーション開始→日本人学生2人とトゥルク市を散策

6-1

・大学のオリエンテーションが始まった。開始時刻は9時。
フィンランドのバスは3~5分遅れが普通なので、寮の距離も見積もって8時20分過ぎには出発しないと間に合わない。

・結局、入室したのは9時5分過ぎ。
携帯のマップが正しく作動せず反対方向の建物に入ってしまったのだ。
知らない土地+方向音痴を甘く見ていた。

・オリエンテーションに参加しているのは約250人ほどで、説明を真剣に聞いている人もいればお腹が空いたのか学食のメニューをアプリで調べている人もいる。
こういうところは日本も変わらないと思いきや、授業中に先生の言い回しで笑いが度々起こったり、挙手の仕方が違うなど、国際色豊かな側面も見えて面白い。

6-2

・今日のオリエンテーションは留学生をサポートする大規模なサークルの紹介、大学の基本情報やIT設備の説明を受けた後、午後に各学部ごとのオリエンテーションが予定されている。
わたしは人文学部に所属するので、今日説明を受ける。

・チューターのリリーと頻繁に連絡をしていたからか、今日のオリエンテーションの8割くらいは既に知っている内容だったが、ここで簡単にまとめておく。

・大学には2万2000人以上の学生が所属しており、400人以上が交換留学制度を通して行き来している。

・最終テストは①オンライン上で受けるテスト②指定の本を読んでそれについてエッセイを書くもの③学んだ言葉について長めのエッセイを書くもの④毎回リアクションペーパーと似たものを提出するという方法がある。

・なかでも①はE-Examと呼ばれており、それ専用の部屋が学内にいくつかあるため、部屋を指定期間中予約すれば自分の都合の良いときにいつでもテストを受けてよいそうだ。

・また、EUに加盟していない国から3か月以上の長期滞在をする場合は、ビザを申請するために大使館に直接訪れる(フィンランド大使館は東京の広尾にある)必要があり、その際5万円ほどの申請料が必要だったのだが、期限が切れる前に隣国のエストニアやノルウェーを訪れることでペナルティを受けない場合もあると学んだ。

・ただ、アジアから渡航する場合は税関でビザを所持せずに留学する者は厳しい追及を受けたり料金を取られるおそれがある。身分証明書にもなるので、取得していた方が安全だと思う。

・午後のオリエンテーションは人文学部の講義が行われる学部棟へ移動するのだが、「8号館」「5号館」といった数字ではなく「Agora」「Natura」などニックネーム的な名称なので、初見は全く見分けがつかない。
敷地面積が広すぎて道行く学生に声をかけても「行ったことないけど、多分こっち」と言った返答が続く。

6-3

・オリエンテーションの際、2人の日本人学生と知り合ったので、彼らと共に定期や日用品を購入しながらトゥルク市内を巡ることにした。

パスケースの色を選べる。
わたしは水色でメアリーはピンク色

・通学定期券を入手した。
日本で使われているような有効範囲が指定されているものではなく、トゥルク近隣の市内もこのカード1つで訪問することが出来る(ヘルシンキやタンペレといった1時間半以上離れた市内は別の切符を購入する必要がある)。

・値段は10回分や1か月使い放題などいくつか種類が選択できるが、わたしは6500円ほどの1か月定期を購入した。
これまでは往復1200円ほど支払っていたため、大学に通うだけではなく観光することも含めると定期券を購入した方が得だと思う。

トゥルク大聖堂が当時のまま残されていることを示す看板

・トゥルクはヘルシンキに首都が遷都する以前はフィンランドの首都だった場所で、昔の風景をそのまま残そうとする取り組みや戦争の跡が残る建物が多い、まさに「古都」だ。

・赤レンガ造りの建物の中は市場になっていて、新鮮な肉やサーモン、美味しそうなパンやケーキが販売されている。
電車の個室風なスペースで、市場で購入した食事を楽しむことも出来るようだ。

6-4

写真を撮り忘れました!

・2人と別れてから古着屋とスーパーを訪れた。
この古着屋は女性向けの服が大半で、値段は古着屋の中ではちょっと高い方だがデザインが可愛いものが多い。

ペット用品店。訳すと「ポチとタマ」的な意味らしい

・Prisma(プリズマ)はチェーン店のようで、日用品が最寄りのスーパーよりも安価かつ大量に販売されている。

ベッドを掃除する用のコロコロ(Lint Roller)。
フィンランド価格で2つ合わせて700円程で、
100均で買えるものが意外と見当たらない。
大量のムーミンマグ
ソフトは約9500円で、
輸入しているためか強気な値段設定
寿司を見つけた。かなり小さい
どんな味を想像して食べるんだろう
この一面、全部チーズなんです!
大量の編み物グッズ

・なぜフィンランドにはコンビニが無いのか。
日本と比較して人口密度が圧倒的に小さいため収益が見込めないという理由もあるだろうが「無いなら作っちゃえ!」的な発想が根底にあることが大きな違いだと思う。

・お菓子やパンなど、原料から料理を作るためのオーブンが普通に寮に置いてあること(メアリーの出身国のフランスでも普通らしい)や自分で組み立てる必要のあるIKEAの家具などから、既製品ばかりを購入するのではなく「前向きな生活」が行われている。

6-5

・帰宅。大学周辺はかなり都会だけど、ここはやっぱり平和で落ち着く。

・見渡す限りの森林の中で、ハンモックに揺られる人がいる。
涼しい風が吹いて、瑞々しい空気を胸いっぱいに吸い込んだ。

・出発前は大学の寮で1つだけやけに距離が遠いと少しだけ疎ましく思っていたけれど、いざ留学してみるとルームメイトと暮らせる寮は珍しく、寮の設備もとても綺麗で、過去に暮らしていた先輩がドライヤーや布巾など様々な物を残してくれているおかげで充実した生活が出来ている。

メアリーと予定を共有するために購入

・明日はオリエンテーション2日目。
自分らしい「前向きな生活」が明日以降も続けられますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?