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3年半ぶりの台湾へ 前編

 僕の住む地元空港からの台湾便が今年3月に運航が再開、5月からは毎日運航するようになった。そうだ、台湾に行こう。お気に入りの国となり何回か足を運んだ台湾。このコロナ禍の3年を取り戻すべく、衝動的に航空券を取り、台湾へ飛んだ。

 地元空港に着くと海外線(とは言ってもまだ台湾便しか復活していなかったが)の渡航手続きカウンターは行列となっていた。そのほとんどが台湾の人のようだ。皆日本に旅行をしに来ていたのだろうか。大きなトランクを引っ張る人たちを見ながら国内外への往来が回復しつつあることを感じた。
 出発が30分ほど遅れたが無事出発。台湾までは約3時間で着くため国内旅行と同じ感覚で行くことができる。機内で本など読んでいればすぐだ。と思ったものの、機内はクーラーがガンガン。台湾は暑いだろうと半袖短パンで乗り込んだ自分にとってかなり修行めいた3時間となった。実際後ろの席のおじいさんは寒さで気分が悪いと訴えていた。
 修行を耐え忍びようやく到着。現地は午後6時過ぎ。飛行機の窓から台湾の街が見えた時にやっと帰ってきた(?)という感情が沸いてきた。冒頭書いたように台湾の人ばかりで、外国人は少なかったため入国手続きもスムーズだった。とりあえず宿をとっている台北に向かうべく、MRT(都市鉄道)の空港線に乗りこむ。悠遊カード(SUICAやICOCAみたいなやつ)には前回旅行時にチャージしていた残りがあったのでちょっと得した気分。ちなみにMRTや台湾鉄道を利用するときにはこのカードが便利だ。駅やコンビニで買うことができる。

 台北に到着。地上に出るとザアザア降りの雨だった。そう、台湾は5月下旬から7月上旬ごろまで梅雨なのだ。行く前から覚悟していたことなので仕方ないと思いつつ、ホテルまで急ぎ足で歩いた。久しぶりに歩く台北の雑多な街はどこか懐かしい。
 ホテルは台北駅から徒歩約10分ほどという好位置にあった。にもかかわらず1泊3000円ほどでかなり安く、結構ボロいホテルなのではと覚悟していたが室内は意外と綺麗に保たれていてこれでこの値段はかなりお得なのでは。さすがにベッドメイキングとかはないだろうと予想していたが、宿泊中はアメニティやミネラルウォーターの補充など含めてちゃんとされていたので次回泊まるときもここで良いかなと思った。1点だけ衝撃だったのはシャワーだ。下の写真を見てほしい。

シャワーの水圧は意外と高かった

 洗面台の奥にシャワーが見えるだろうか。ここでシャワーを浴びるのである。写真のように壁が途中で斜めっているためかなりシャワー難易度が高かった。初日は体を洗っている途中に何回か頭を打ったが日を重ねるごとにここで上手くシャワーを浴びる術を身に着けた。これはこれで面白かった。

 ホテルへチェックイン後、お腹を満たすべく外へ。その前にある場所へ向かった。「とらのあな」である。とらのあなとは日本発の同人誌専門店だ。何でそんなところに行くの?と思われるかもしれないが、ホテルの周辺をグーグルマップで眺めていたら見つけてしまったからである。市場調査(?)も兼ねて入店。

雑居ビルの2階にある
ぼっちざろっく!は現地でも人気のなのか。というか漢字ではこう書くのか

 この台北店はとらのあな唯一の海外支店らしい。アメリカやフランスなどに出店しているのかと思っていたので意外だった。来店した時間が時間だっただけに(午後9時ごろ)盛況というわけではなかったけどおたくたちが熱心に同人誌やグッズをDIGしていた。著名な作品は意外と翻訳版が出ていて新鮮。

 一通り見て回っていよいよご飯へ。台湾に着いた日に必ず行くのが寧夏夜市。食べ物屋がメインの夜市で、とりあえずメジャーな台湾料理はここに行けば大体そろっていると思う。最寄りはMRT雙連駅だけど台北駅から歩いていけないこともない(徒歩15分くらい)。
 夜市に着いたとたん漂ってくる臭豆腐のツーンとした刺激臭を嗅いで改めて台湾に来たことを実感する。地元の人たちにも利用される夜市だが結構メジャーなので日本人など海外の人たちの姿もよく見かけた。本当はこの近くにあった魯肉飯などを出す店に行く予定だったがフライトの遅れで営業時間に間に合いそうになかったので断念。夜市内を歩きながら何を食べるか吟味した結果、「方家雞肉飯」という店に決めた。
 この店もこの夜市の中ではメジャーな存在。とりあえず名物の雞肉飯と、個人的にどの店に行っても頼みがちで且つはずれのない青菜炒めを頼んだ。

英語と日本語表記があるので注文も簡単

 2品合わせて75元、今のレート(1元=約4.5円)だと350円ほどだ。コロナ禍前は1元=約3.5円だったので円安の影響をひしひしと感じるがそれでも台湾の飯は安い。
 雞肉飯は甘辛いタレがかかっていてあっさり味。めちゃくちゃうまい!というわけではないけど素朴な味で、空腹だったこともあって口の中へかきこんだ。青菜炒めは大体どこで頼んでもおいしい。何か迷ったらとりあえず青菜炒めを頼むことをおすすめする。ただここの青菜炒めは炒めと表記しておきながら、湯がいているんじゃないかなといつも思う。
 もう少し食べ歩いても良かったけど、翌日は6:30発の新幹線に乗らなければならないのでここらで切り上げてホテルへ帰った。

中編に続く。


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