近況報告
ブログをお読みいただきありがとうございます。最近、商業作品と平行して書いているのは仙台短編文学賞用の短編です。
仙台に生まれ育ち、「仙台の繁華街で生きる青年たちの恋模様」を妄想して書いていますが、執筆活動を開始する八年前に東日本大震災を経験しています。
伴侶の実家が津波で流され、義両親を捜して避難所を駆け回りました。幸いなことに無事でしたが、いまでも自衛隊の車両が走っていると手を振って感謝しています。
さて、仙台市民として仙台の短編賞に応募し始めたのは二年ほど前。何を書いたかと言えば、硬くて真面目な文芸ではなく、BL小説です。
「ぶ、文学賞にBL小説~!?」
はい、そうですね。でもR18はありません。全年齢です。
残念ながら落選でしたが、どうしても震災を経験した主人公のBL小説を作品として残したくて、いるかネットブックス様から出版していただきました。
BL小説なので、ラブを加筆しています。拙作をご存じの貴腐人は、「別人みたいに真面目に書いてる~!!」とお感じになった事と思います!?
めっちゃ真面目に書きました。だって震災の記述が出てきますからね。文芸のように綿密には描写していません。あくまでも震災を体験した主人公が愛する人と幸せに生きていく物語です。
文体が軽いと定評がありますが、主人公は不憫系が多いです。
処女作「僕と龍神と仲間たち」の主人公は中学二年生で同級生(パラサイト女子)に監禁されて、急所を怪我してます。
「板前見習いネコ太の恋」のネコ太は母子家庭で超貧乏で栄養失調に。
「黒騎士団長の猟犬」の京也も、実は震災で両親を亡くしています。
「足の甲に野獣のキス」の和希は足が曲がっているために同級生からイジメ、姉からは虐待される。
「ライ麦パンで朝食を」の秋は十代で脳梗塞を二回患っていて、親父はギャンブル狂。
「探偵屋の恋女房」の小春も両親はギャンブル狂と、不倫。
いずれも残酷な描写はありません。
とまあ、平凡な大学生の、ほのぼのいちゃラブBL小説はありません。
主人公がクズやモブ、攻めに痛めつけられるBLは漫画も小説も読めません。生きてきた現実が辛かったので。誰もが苦労して幸せになろうと頑張ってるので、読後はよかったね~、幸せになって。と感じる物語に仕上げてます。
話は戻りますが、短編文学賞用の短編は結果がどうであれ、色んな形で発表したいと思います。来年も、再来年も、物語が浮かぶ限り応募したいと思います。
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