サハラ砂漠に寝そべった日
モロッコに滞在していた時、絶対に行きたかった場所、
サハラ砂漠。
ホテルに到着するやいなや、まっ先にサハラ砂漠ツアーに申し込んだ。
ホテルはマラケシュのジェマエルフナ広場から数分歩いたところにある。
翌日。
ジェマエルフナ広場を出発し、ツアー参加者みんなでサハラ砂漠へ。
数時間の移動を経て、砂漠と街の境目に到着した。
頭部を布で覆うよう指示を受け、ラクダの座り方や荷物の置き方をレクチャーしてもらい、早々に出発。
出発してまもなく、坐骨が痛くなってきた。
ゆらゆら揺れる振動で坐骨に摩擦が生じていたのだ。
移動時間、1.5時間ほどだったか。
坐骨と尾骨がずっと痛くて砂漠どころではなかった。
早くラクダから降りたい。
ラクダから解放されたい。
砂嵐はひどいし、絶景どころではない。
ただただ坐骨が痛くて、一刻も早くラクダから降りたかった。
まだかまだかと痛みに耐え忍び、ようやくキャンプ場に到着。
やっとのことで坐骨の痛みから解放された。
もう、サハラ砂漠の景色はどうでもよかった。
しかしながら、あたり一面、砂しかないので砂の景色を見る以外やることはない。
丘の上の方にのぼり、砂の上に寝そべった。
見渡す限り砂だらけ。
またいつかこの絶景を見たい、
なんて思わなかった。
とにかく坐骨が痛くてしょうがなかったから。
ラクダから解放されることしか考えていなかったから。
坐骨の痛みに耐え忍んだあとに見た、サハラ砂漠の絶景を添えて。
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