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ばあちゃんの教え

母方のばあちゃんは、お菓子などの袋をきれいに折りたたんで捨てていた。

ばあちゃんにこうしなさいと言われたわけではないが、ばあちゃんがやっていたのをみて私もそうするようになっていたと思う。

ゴミがかさばらないようにという意識もあるが、確実にばあちゃんを見習って習慣化された行為。

ばあちゃんの家にある電化製品には、油性ペンで購入日が書かれていた。

その理由をばあちゃんに聞いたことはなかったが、大事に使っていきたいという思いがあったからだろう。

私の実家の洗濯機にも、購入された日にちが油性ペンで記されている。

私の母親も同様、ばあちゃんの行いを見てそうするようになったのだと思う。


ばあちゃんの冷蔵庫にあるタッパーには、ばあちゃんが作った煮物や高菜などが保存されていた。

ばあちゃんの味がつまっているものばかり。

タッパーには、やはり日付が記されていた。

いつ作ったものか、把握するためだろう。



ばあちゃんの家のリモコンには必ずサランラップが巻かれていた。

リモコンを汚したくない、きれいに使いたいという思いからそうしたのだろう。

ばあちゃんの家でサランラップが巻かれていないリモコンを見たことはなかった。


ばあちゃんは毎日血圧を測定し、記録に残していた。

お医者さんに言われたからと言っていた覚えがある。

ばあちゃんは自分の体も大切にあつかっていた。


ばあちゃんにこうしなさいと言われたことは一度もない。

家族に優劣をつけるつもりではないが、私はばあちゃんのことを一番信頼していた。

それはばあちゃんの行いがそうさせたのだろうな、と。


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