見出し画像

鈴木義幸さんの新著「コーチングが人を活かす」を読み終えた。

画像1


この方の前著は、
コーチングを学び始めた当初、毎日持ち歩いて目を通していた。
とても勉強になることが沢山書いてあって、
それぞれの参考事例を読んでは脳内シミュレーションを繰り返し
イメージトレーニンを行っていた。

今回の新著を早速拝読させてもらい、再びとても腑に落ちることを学ばせてもらった。それは氏が以前使っていた言葉をこう変えられたことだ。

〝答えを引き出す〟ではなく〝答えを一緒に探す〟が適切なのではないか。

以前の著書では〝コーチングとは相手から答えを引き出す技術〟と書かれていて、
〝答えは相手の中に既にあり、自分でも気づいていないものを内側には持っている。だからそれを引き出す人がいれば、きっと相手は自身の内の奥底から見つけ出すことが出来る〟
という前提のもと相手と向き合われていたと。

しかし鈴木さんは長年経験を積み重ねる内に、
〝引き出す〟という捉え方がどうしても、
〝引き出す側と引き出される側〟に分けられるイメージになり、
〝上から下へ〟のような感覚が作られ易くなってしまうのではないか、

と感じるようになられたそうだ。

コーチングの醍醐味は
〝一緒に何かを探索し発見し合うこと〟であり、
〝問いは上から下に出すものではなく2人の間に置いて一緒に共有すべきもの。だからコーチの側も興味と関心をもってその問いの中に入っていくことが望ましいのではないか〟と著書の中で言われている。

自分のセッションを振り返ってみると、
問いに対して相手が答えに迷ったり曖昧だと、
〝じゃこれは? じゃこれは?・・・〟と問いを重ねてしまうことがあった。
それに対し相手は一生懸命考えてくれたが、
〝これで良いのか?〟と少し違和感を感じながら行っている自分を感じることもあった。
著書を読んで、この違和感は、
〝良かれと思い、相手に何か気づいてもらいたいという思いがあったにせよ、無意識の内に〝引き出してあげよう〟という〝上から下へ〟の思いで臨んでしまっていたから感じたものかもしれないな〟
と気づくことが出来た。

コーチとして相手に何かを掴んでほしい、より為になる気付きを得て欲しいという思いで臨むことは勿論大切だろうが、
それが無意識に〝掴んでもらえたら自分が嬉しい〟が上位にくるカタチに変質してしまっては本末転倒だろう。
この気付きは大事な学びだった。

今の自分が陥りがちな穴の存在に気付かせてもらえて、
この本を読んだ価値は十分あった。
また暫く持ち歩いて読み返すだろう。
知識としては学ばせてもらえたので、
これからは実践の中で試行しながら身体に落とし込んで理解していかなきゃと思う。

コーチングで自分を活かしていく為に。



最後まで読んでもらえてありがとうございます。今後もサポートして頂けたら、とても嬉しいです。宜しくお願いします。