Blenderを1年半学び続けた効果と、制作をお休みした話
2022年9月にUdemyでBlenderの学習を始めてから、1年半が経過しました。制作したBlenderの作品はYouTubeチャンネルにアップロードしていて、2024年2月現在のチャンネル登録者数は約3万人となりました。
1年半続けてみた効果と、思いがけないことで制作や学習が止まった事を書いてみようと思います。
学習のスタイルを変えつつ1年半 Blenderを続けてみた
この1年半、下記のように学習スタイルを時期によって変えてきました。
・よくわからないけど講義でインプットする時期
・チュートリアルをひたすら模倣する時期
・小さいオリジナルをひたすら作る時期
・1ヶ月単位の大きめの作品を作る時期
・休む時期 (← 今ココ)
という感じです。
よくわからないけど講義でインプットする時期
2022年9月から3月くらいまで、ゆるゆるとUdemyの「うめちゃん先生のBlender講座」を受講していました。入門からシェーダー、アニメーション、パーティクル、グリースペンシルとひととおりを聴講しながら、ハンズオンで制作をしました。
正直なところ、当時は何を学んでいたのか覚えていなくて、シェーダーの組み方を一つとっても、理解しながら学んでいたとは思えないくらい、インプットで精一杯でした。講師の方の説明が素晴らしいので、レクチャー通りに作業するのが限界でした。それでも、講義を終えると自分では作れないような作品ができあがるので、それだけで「Blender楽しいな」と思えました。
その一方、言われたとおりにしか作るスキル止まりなので、Udemyで作った作品のちょっとしたカスタマイズはできるけれど、特にオリジナリティはありませんでした。そのため「Udemyの講義をこれ以上続けても効果が出ないかも」と判断して、UdemyのBlender講座を卒業することにしました。
(Udemyの講座に関しては、受講している当時は気づきませんでしたが、1年半後にあらためて講義を視聴してみると、技術的にすごく学びが深いことに気づきます。以前のようにハンズオンで手は動かさないけど、たまにボーっと見ているだけでも勉強になります)
チュートリアルをひたすら模倣する時期
Blenderでオリジナル3DCGモデルを作りたくなったので、2023年4月から毎日1つ、Youtubeのチュートリアル動画をみながら3Dモデルを作ることにしました。noteに毎月、制作記録を残すようにしたのもこの時期からです。
Udemyでは理解できなかったことも、少しずつ理解できるようになってきました。他人の作業過程を参考にするため、Udemyの講義とは別の軸でインプットが多かったです。また、Blenderのバージョン違いなどもあり、作例とは同じようには進められないため、自然と制作作品にオリジナリティが生まれました。
中でも自分は、海外のBlender作例が好きでした。傾向的に、ゆっくり/丁寧な説明ではなく、わりと本人の作業ペースに近いくらいのスピード感で、ちょっとでも見逃すと、制作過程がわからなくなります。自ずと、集中して見るようになりますし、大事なところはスロー再生で何度も見たりするので、ある意味作業の手順が記憶に残りました。
特に、ノードが膨大になりがちなシェーダーエディタなどは、ノードが収録画面に写っていなくて、一瞬だけ見える画面のシーンを凝視しながら模倣しました。例えるなら「めっちゃできる先輩の仕事を、隣で盗み見して覚える」みたいな感じで、ある意味 前時代的なOJTみたいで楽しかったです。
小さいオリジナルをひたすら作る時期
Youtubeの作例動画に沿って20作品くらい作ったあたりから、このやり方に飽きてきたので、簡単なLow-Pollyなどの小さなオリジナル作品を作るようになりました。
といっても、イメージした通りには作れないので、実際には複数のYoutube作例や、Udemyの講座を組み合わせて作成しました。
例えば、こちらの「ホタルが集まるキャンプサイト」という作品。
シェーダーエディタやジオメトリノードを活用しながら制作したオリジナル作品ですが、その個々の要素はYoutubeの作例などを参考にしています。
1ヶ月単位の大きめの作品を作る時期
10月くらいから1ヶ月かけて作品を制作しました。作品にオリジナル制作した楽曲をつけて、YouTubeにアップしました。この頃から登録者が増えてきました。作品が完成し、視聴数と登録者が増えると自信に繋がり、制作のモチベーションになりました。
休む時期
実は2023年11月くらいからBlenderをはじめとした創作活動ができなくなっていました。理由は、その年の後半に家族に重病人が出て、実家にて看護や、その死を看取るまで近くにいたからです。まだ若い家族の死を現実として受け止めるのは、心理的な負担がとてつもなく大きく、仕事も創作する気もなくなってしまいました。
かろうじて仕事は続けられましたが、創作に関してはBlenderだけでなく、ジャズピアノやDTM、絵など、感情面でのエネルギーを必要とする制作全般にふれることができなくなりました。
死を看取って1ヶ月経とうとするあたりから、自分も残った家族も少しだけ前向きになり、3ヶ月ぶりに再びBlenderで制作活動を再開しました。このタイミングでnoteも再開することにしました。
3ヶ月ぶりに起動したBlenderで、過去に制作した日本庭園のプロジェクトファイルを開いたところ、3DCGが描く世界が美しく、心の癒やしになったので、少し救われました。
外を歩いていて目にする自然は美しいですが、自分の頭と手で考え作った世界をいろんな角度で眺めてレンダリングするのも楽しかったです。自分が美しいと思える空間をコンピューターで作れるだけでも「Blenderっていいな」と思いました。
ゼロから作品を制作するには心理的な負担やエネルギーが大きかったので、過去につくった作品が一部未完だったのもあり、日本庭園の制作を再開しました。最初に制作再開したのは「障子」でした。
創作には心のエネルギーが必要ですが、創作することが前に進む力になると思いました。
Blenderはなんとか再開できたものの、ピアノは自分の中ではすごく感傷的になる趣味なので、とても鍵盤に触れる気になりませんでした。でもいつか再開して、前みたいにジャズセッションに参加できると良いなと思います。
以上が、Blenderを1年半学び続けた効果と、制作をお休みした話になります。
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