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チョコレート嚢胞で入院の時のこと。

入院中の眺め


2021年の振り返り、入院のこと。


11月上旬の私は、富士山も東京タワーもよく見える眺めのいい広尾日赤医療センターに、4泊5日していました。10月頭、母と谷中のお墓参りに行った時のこと。突然お腹が痛くなり出して、脂汗がでてきてしまい、ただ事じゃないと。


慌ててお墓のおまわりさんに救急車を呼んでいただき、日本医科大へ行くも、ロキソニンを処方されて検査せずかえされてしまったのですが、絶対おかしいと思い、その足でかかりつけ医のところへ。超音波検査で「あー卵巣に二つくらい何かりますね、結構大きいです。」


なぜか日本医科大では検査をされなかったのですが、自分の直感を信じて検査をしていただいてよかった。後からわかったことですが、この時の痛みは、肥大したその何かの一部が少し破裂して、血液が流れ出したようです。


紹介状をいただいて、次の日日赤に行くと、MR検査で腫瘍が3つ、6センチくらいで見つかり、チョコレート嚢胞とのこと。実は母も叔母もチョコレート嚢腫を経験しており、遺伝的なものなのかと思い、複雑な気持ちでした。


私の場合は膿腫からすこし血液が漏れ出しただけでも物凄い痛さでした。昔、腎臓結石を何度か経験したことがあり、その痛さに匹敵するくらい。ところが母の場合は、フランス料理店でサーブ中に、よりにもよって接客中に激痛が走り、緊急オペをしたら全部破裂していたのだそう。私の症状であれだけ痛かったので、母の破裂の状態は聞いただけでもゾッとする感じです。母頑張った!母強し!母の場合は卵巣片方摘出でしたが、その2年後に生まれたのが私です。


今回の件で大変だったのは、手術よりも何よりも、大きくなっている嚢腫を、手術に向けてちょっと落ち着かせるために行ったホルモン療法でした。後頭部全体の鈍痛からはじまり、苛立ち、ネガティブ思考、ふとしたことで何回もとめどなく涙が出たり、無気力感、倦怠感、ホットフラッシュ等、普段ほとんど経験しないような感覚で、更年期障害のような症状に。鬱にもよく似ているようなので、自分は鬱かもしれないと本気で疑ったくらい。


最初の1ヶ月が体が慣れずにとくに強くでるみたいだけれど、目の前の仕事をものすごく時間をかけて終わらせるのがやっとで、ある一定期間が過ぎると嘘のようになくなる。スケジュールの関係で、オペが12月になるかもしれない、という可能性を即座に遮って、そう何度も注射を打たなくて済むよう予定を組んでいただきました。

体にメスを入れる手術は初めてでしたが、手術室がイメージしていたのと全然違いました。大体長い廊下の先に家族が待つソファベンチがあって、そのさきにぽつんと手術室があるイメージでしたが、実際には手術室1〜15番まで見通せる大きな部屋に案内されて、各手術室ではせわしく他の手術が終わったり始まったり出入りもはげしく、手術工場みたいでびっくり。先生に、「私、失敗しないので!って言ってください」って言ったら、笑われました笑全身麻酔から抜けた直後、人工呼吸と自己呼吸との切り替えの瞬間、全く自分では息ができなくて苦しい一瞬があって、口パクしながら「いき、まだ、できない」を伝えているんだけれど、声もでない。それがものすごく長く感じてそれだけはかなり恐怖体験😅

でも母の時代では考えられないくらい術後の回復が早く、開腹手術だった母は2週間入院で退院後もまだ辛かったみたいでしたが、私は腹腔鏡手術で、退院直後にはわりとよく歩き回っているのを見て、その2週間後には百貨店の店頭に立っている様子を見て母が驚いていました。


今回の教訓は、お医者様の診断を信じることも大事ですが、それと同時に、自分の直感もちゃんと確認をする、ということ。自分の体の様子を、潜在的に一番よく知るのは自分。直感に自信を持つことで、未然に防げる病状もある、ということですね。



何はともあれ、ぽっかり時間があいて、ゆっくりできていろんなこと考える時間もできて、結果All right!でした!

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