菫色の実験室vol.5|藤本綾子|菫のための花瓶と菫色の酒器
菫色の実験室への訪問も、明日までとなりました。
毎年、終わりが近づくにつれて、この一年と次の一年へ思いを馳せます。研究員たちによって密やかに遂げられた一年間の成果を最初に拝見し、日誌を集め管理し、雇い主に報告する者として、どのように報告するのが最適か——日々迷いながら、職務を遂行しています。
迷いつつも、「観ることの力」を信じています。
研究員たちが知力とセンスと能力の全てを賭して成し遂げたものであるならば、それと同じパワーで、及ばずながらも知力とセンスと能力