「Beauty Blossom煌めき塾」ブログ ポルトガルの日常に溶け込む、心温まる瞬間
リスボンから長距離バスで郊外にある「コインブラ」に行く時、地下鉄でバスの発着している駅に向かいました。
車内で、私がきょろきょろしているので、隣に座っていた女性が「どこへ行くの?」と聞いてきました。
私は、「コインブラ」と答えると、自分と同じ駅で降りたらいいよと言ってくれました。
電車を降りると「何でコインブラまで行くの?」と聞かれて、「長距離バス」と答えました。
駅からバス乗り場までは離れていたようで、その女性は私がわからないだろうと思い、案内をしてくれました。
地下鉄の駅から10分くらいでしょうか。
彼女は出勤前にもかかわらず、バス乗り場まで案内をしてくれました。
自分は出勤前で、何分後の電車に乗らないといけないと言っていたのですが、それまでの時間で私に付き添って案内をしてくれました。
彼女が乗る電車までの時間は、10数分間しかありませんでしたが、それでも私に10分程度を使って、慌てて、その女性は戻られました。
長距離のバス乗り場は確かに駅から離れていました。
日本でも長距離バス乗り場は駅から離れています。
初めての人にはわかりにくいものです。
でも、私はそこまで丁寧に人に案内したことはありません。
出勤前だと日本ではいらいらして、心に余裕がない人も多いのではないでしょうか。
私も仕事のことばかりしか考えていないため、他人を助けることはなかなかできないです。
仕事に遅れたら困るが先になります。
ポルトガルでは、本当にそこまでしてくれるのみたいなことが多く、それもたまたま、そこに居合わせた人であったり、通りすがりの人たちです。
ポルトガルでは、このような温かい出来事が日常的に起こります。
私が遭遇したのは、彼女だけではありませんでした。
年齢や性別を問わず、誰もが互いに手を差し伸べ合っています。
年配の方に道を尋ねた時、私が見せた文字が見えなかったようでした。
そうすると、たまたま横にいた見知らぬ男性が助け船を出してくれました。
また、カフェで若い女性の横が空いていたので、「ここ、いいですか?」と尋ねると、快く「どうぞ」と言ってくれました。
そして、そっと私の席が狭くならないように、スペースを空けて、私の椅子を移動してくれました。
ポルトガルの人は言葉だけでなくて、もう一つ踏み込んだアクションをされます。
また最後には相手を気遣う言葉や笑顔必ず付けてくれます。
私はポルトガル語ができないので、「ありがとう、ありがとう」しか言えなかったです。
私が泊まったホテルの前には、若い男性が路上生活していました。
ポルトガルでは路上生活者は多いようです。
その人は絵を描いていました。
私は心がポルトガルの人たちで満たされたのか、その男性にホテルを去る時に、わずかですが、お金を渡しました。
私にできることはこれくらいなのでという気持ちでした。
人は他者から沢山の優しさをもらうことで、自分もまた他者に親切にしたくなるのだなと思いました。
心が満たされ、それが溢れ出すからかもしれません。
空グラスに水が注がれて、それがグラス一杯になると溢れ出す、それが他者に届くという感じでしょうか。
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