「怒らない技術」のまとめ
自分は結構怒りっぽいところがある。
以前インターンシップに来ていた大学生のアウトプットの質があまり良くなかったため、詰めてしまった。
その際、上司から「今後マネジメントを任せたいからこそ、イラつかないように自分をコントロールすべき」とお叱りを受けた。
そんなこともあって、どのように自分の怒りをコントロールすべきかを学ぶため、この本を読んだ。
読んでみてかなり「なるほど!」と思う部分があったので、自分の備忘録的な意味でもnoteにまとめておきたい。
この本は怒らないようにするためのマインドセットや具体的なアクションプランが書かれているため、その二つについて紹介する。
怒らないためのマインドセット
「怒る」ことは無意味
まず、この本で一番伝えたいことは「怒る」ことはなんの解決にもつながらないどころか、デメリットしかない。と言うことである。
怒ることは他人を責めること。何か問題が発生しても「それは自分ではなく、○○さんが悪いのだ。だから○○さんが責任をとって解決をすべき」と言っているのと同じなのだ。責められた相手は言われたことに不満を感じて解決には向かわないかもしれない。また、自分自身の成長には間違いなくつながらない。
それどころか、怒る人の方が、心や体の病気にかかりやすい、他人に嫌われてしまう。などのデメリットもある。
このように怒ることは一時的に問題を解決しているように見せかせて、なんの解決にもならないどころか悪影響しかないのである。
「怒る」背景にある感情に気づくこと
とは言え、嫌なことがあったら怒ってしまうと言うのはどうしようもない。と言う人もいるだろう。やる気のない後輩、なかなか公衆トイレからでてこないおっさん、返ってこないLINE。
そんなある種理不尽な目に合うと僕たちはイライラしてしまう。
ただ、イライラしてしまう背景にあるのは別の感情だ。
それは「自分がこうあって欲しいという想いに対して現実がうまくいかない」という感情だ。
やる気がなく、仕事のアウトプットがポンコツな後輩に対しての怒りの背景には「納期までにちゃんと仕事を終わらせたい」という焦りや「クレームを起こしたらどうしよう」という不安があるのかもしれない。
怒りとは要は欲求不満なのだ。
そして欲求とは相手に伝えないと、何も変わらない。
であるならば、無闇に怒るのではなく自分の欲求を相手に伝えた方が合理的だ。
相手も嫌な気分にならずに済む。
そのためにも、怒りを感じた時に、その背景にある自分の欲求に気づくことが必要なのだ。
自分の怒りを可視化するためには記録すること
気づく方法として、この本では「アンガーログ」を記録するように推奨している。
アンガーログでは以下の項目を記入することが推奨されている。
・日時
・場所
・きっかけ
・言動
・して欲しかったこと
・結果
・その時の自分の感情
・怒りの強さ
怒ったあと、その日の振り返りとして、アンガーログを書き、定期的に見直すことによって、自分の感情を客観視することができる。
そして、自分がどういったことで怒りを持ちやすいかの傾向を把握することに繋がるのだ。
そうすれば「あ、こういった場面で自分は怒りやすいからセルフマネジメントすることが必要だよね」と事前に対策することができる。
伝え方のフレームワーク
怒りの背後にある感情に気づくことができたら、次にすべきことは自分が相手に対してどうして欲しかったかを伝えること。
その時に大切なのは自分の要求だけを伝えないこと。あくまで相手の人格を尊重しながら伝える必要がある。
この本では伝える際に以下のフレームワークで伝えることを推奨している。
1.どんな行動に問題があったかの事実
2.具体的な影響
3.どんな感情が自分自身に芽生えたのか
4.相手への尊重をしっかり示す(相手の言い分や意見を聞く)
例えば、友人が遅刻したことで、見たい映画を見れなかった。それについて相手に怒ることもできるかもしれない。でもそれでは人間関係が破綻してしまう。人間関係を破綻させずに友人に改善してもらうため上のフレームワークを使うとこのようになる。
1.あなたは待ち合わせの時間に20分遅れたね。
2.それによって見たい映画を見れなくなってしまった。
3.どうしても見たかった映画だったのに見れなくてすごく悲しい気持ちです。
4.今後、こういうことにならないようにするためにはどうすればいいと思う?
確かに、単に怒るだけよりもまだ相手にも自分の想いが受け入れてもらいやすいと思う。
感想
読んだ内容としては「なるほどな」と思うことも多かった。
特に自分の怒りの背後にある感情に気づくことに関しては自分の人生をより良くしていくためにも必要だろう。
瞑想でもそうだが「メタ認知能力」を高めていくことは、自分の人生をコントロールしやすくなるのだろう。
ちょうど自分をドラクエのキャラクターのごとく操作して、レベルアップをしていくように。
結局その方が自分の人生を幸せにしていけるのだろう。と思う。
自分ももしかしたらマネジメントをするポジションに入る可能性があるので、しっかり自分の怒りを客観視できるような習慣を作っていきたいと思った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?