傷ついた場所に戻り、幼い自分にかけたい言葉
これまで、私の中のたくさんのインナーチャイルドたちと出逢ってきて、実感していることがある。
それは、チャイルドたちのほとんどが、目の前で起きている残念な出来事が「自分のせい」だと思い込んでいること。
そして、「残念な出来事」と「自分の価値」をイコールでつなげてしまい、「私は愛されてない」って、傷ついた場所で閉じこもってしまってること。
機能不全家族の場合、両親もまた、
傷ついたまま 大人になったサバイバー。
こどもたちは、親から愛されるため、親の責任まで背負おうとする。
だって、親から見離されることは、こどもにとって「死」を意味するから。
サバイバーがサバイバーたる所以(ゆえん)は、そんな逆境体験をまさに生き抜いて(サバイブして)きたこと。
こどもたちは、
自分が傷ついているにも関わらず
親の傷もかばい、防衛するようになる。
「すべてを自分のせい」にするのも、チャイルドの防衛。
真実から目をそらし、自分と家族の「痛み」を隠すため。
そして、両親から愛をもらうため。
だけど、いつしか、防衛していることも、忘れてしまう。
そして、厳しい毎日を生き抜くために、傷ついたことさえも忘れて、過去の「あの日」「あの場所」に置き去りにしていく・・・
手がかりは、『罪悪感』。
罪悪感が、あの日の私と今の私を結ぶ。
罪悪感は、両親と私のことも結んでくれていたのだと思う。
罪悪感を頼りに、チャイルドに逢いに行く。
大切なのは、『痛み』を感じた場所に戻り、そこにタッチすること。
もちろん、無理にタッチするのではなく、優しくあったかい姿勢(=成熟した大人の意識)で、チャイルドが心を開くのを待つ。
「痛み」を抱えたインナーチャイルドに出逢ったとき、私は、こんな風に声をかける。
「すごく残念なことが起こったね。
本当に悲しかったね。
でも、それが起こったことは、あなたのせいじゃないよ。
自分のせいなんだって、もう自分を責めなくていいよ。
終わりにしていいんだよ。
あなたにどんなことが起こったとしても、あなたには生きてる価値があるよ。
これまで、生きててくれて、ありがとう。」
チャイルドたちの中には、そんな風に語りかけても、罪悪感とともに、必死になって、傷ついた場所にしがみつきたがる子たちもいる。
「やっぱり、この場所がいい!!!
居心地悪くても、ここがいい!!!
お父さんとお母さんと一緒じゃなきゃやだよ~。
離れたくないよ~~~~」って。
その子たちは、両親のことが大好きで、大好きで、大好きで、その場所から離れたら、両親とのつながりが消えてしまうと信じている。
そんなときは、何度も何度も、時間をかけてチャイルドと対峙していく。
「あなたは、本当にお父さん、お母さんのことが大好きなんだね。
この場所から離れても、お父さんとお母さんとのつながりは消えないよ。
親子のままでいられるよ。
自分の好きな場所に行っても、お父さん、お母さんのこと、大好きなままでいていいよ。
お父さんとお母さんは、大人だから、あなたがもう傷をかばわなくてもいいんだよ。
お父さんとお母さんの人生も、尊重してあげようね。
これからは、ママと一緒に歩いていこうよ。」
最近、私のインナーチャイルドたちは、ようやく「自分には生きてる価値がある」ってことを受け入れるようになってきてくれた。
「生きててよかった」
チャイルドは私に向けても言ってくれてるみたい。
「生きててよかった」
私もチャイルドにそう言い返して、抱きしめあう。
ようやく心から言える。
生きててよかった。
生きててよかった。
生きててよかった。
あーーーー、
生きててよかった。
じわじわじわ
じわじわじわ~。
氷がとけて、あったかいエネルギーが流れてくるみたい。
そんな風に感じられて、すごく嬉しい。
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