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芸は身を助く~その①

私が中学三年生の冬の三者面談の時

父が学校に来た


進路について父は

商業高校に行かせます、と

「手に職」と言う考えだった

特に希望も無かった私は

父が言う商業高校に進学した


私はアルバイトに励み

肝心の資格は

簿記は3級

でも、この簿記3級が私を助けてくれる


結婚して6年後に同居のため田舎に来た

義母、義祖母といるので私は仕事に行く事にした

しばらく花屋でバイトをしていた

フルタイムで職を探し、工場の経理事務で採用された

ここは課長が1人で私はその補助だった

専業主婦でパソコンをあまり使えなかったので

課長はパートの私をパソコンの講習会に行かせてくれた

この事は総務のお姉さま方のお気に召さず

しばらく嫌味を言われたが課長が全て跳ね返してくれた


その課長が1年後の健康診断でひっかかった

病名は覚えていないが半年くらいで天に召された

あっけなかった

課長の入院中何度か仕事の事を聞きに病院に行った

その時は直ぐ退院されるものと思っていた


課長の死後、人員の補充はされず総務課長が経理課長を兼務

事務処理は私が1人でする事になった

他部署に頼めるものは頼んだ

当たり前だが、どんなに頑張っても時給が上がることは無かった

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