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イギリスのスーパーから見るリテールメディア

こんにちは、
デジタルオンチがWeb勉強中です。

Webマーケティングスクールの学習が
広告のユニットに入った流れで、

"リテールメディア”という言葉を知りました。

リテールメディアとは、リテール(小売)企業が保有する消費者の購買データを活用して広告等を効果的に配信する仕組み。

デジタル広告には、

Googleに代表される検索広告
各SNSのソーシャルメディアがありますが、

スーパーなど人が集まるリテール企業に
顧客が求めている商品を紹介したり広告を出せたら、

リテール企業にも広告を出すメーカーにも
そして顧客にも3者間でメリットがあるとして
リテールメディアに注目が集まっているようです。

Google、Metaに続きすでにAmazonが
第3位の広告プラットフォームに
なっているというから驚き。

今までなんとなく使っていたAmazonだけど、
たしかに "Sponsored" 商品よく見かけますよね。

アメリカではAmazonとWalmartが
リテールメディア成功事例として
広告事業で火花を散らしているらしく

日本でもじわじわと
取り入れ始めているんですって。

そしてよくよく考えてみると、
わたしの好きなイギリスのスーパーマーケットが

まさにリテールメディア化していることに
気づいたので共有しようと思いました。


いち消費者目線のイギリススーパー戦略

イギリススーパーの代表選手"Waitrose"と"Tesco"

✔︎ Waitrose
Waitroseはイギリスの大手スーパーチェーンで、
日本の成城石井のようなイメージ。

他のスーパーよりも価格帯が高い反面
オーガニック食品を多く揃えるなど
高級感や高品質というブランドイメージを確立。

独自の差別化を図っており
人気のスーパーのひとつです。

✔︎ Tesco
Tescoはイギリス第1位のシェアを誇るスーパーです。Waitroseと対照的に低価格が売り。

また食料品だけでなく、郊外の大型店にはガソリンスタンドが併設されていたりテスコモバイルという通信事業など幅広く事業を展開しています。

(かつて日本にも参入していたようですね)


①割引クーポンの個人最適化

Waitroseでは、割引クーポンが個人最適化されています。

例えば、

・以前買った商品
・以前買った商品から予測した各顧客が興味を持ちそうな商品

の割引クーポンが、
毎週5クーポン程度アプリで発行されます。

各顧客の購買行動に沿った仕組みです。

以前までは、
買った金額に応じて加算される
ポイント制でした。

2-3年くらい前からですかね?
このスタイルに変わりました。

この仕組みにより消費者としては、

・自分の望む商品がピンポイントで割引きで買える
・嗜好に合った広告を見ることができる
・商品を選ぶ手間が省ける

というメリットを感じました。

発行されるクーポンは指定なので
こちらが商品を選べないデメリットはありますが、

食料品は買うものが大体偏ってくるじゃないですか、、笑

自分に合ったクーポンが提示されることで
自然と店に足が向きました。


②メンバー価格がある

一方Tescoには、
メンバー価格というものがあります。
(メンバーになるのは無料)

Tescoのメンバー会員は2,000万人を超えるそうですが、メンバー会員であれば会員価格になっている商品を特にクーポンも必要なく安く購入できます。

こんな感じです。

tesco.com

オンラインでも実店舗でも同じです。
ちなみに賞味期限が近くて割引になるのとは別物です。

このほか定期的に○円引きクーポンも発行されますが、このメンバー価格戦略がほかのスーパーと違う特徴ですね。

こうやって、顧客行動データが集められるメンバー会員を増やしたり会員数を維持していくために考えられてることなのでしょうね。


③冊子を発行している

上記2社は紙媒体の冊子、新聞を発行しています。
無料でもらえるのですが、有料雑誌級のクオリティです。

(Tesco Magazineはイギリスで最も読まれている出版物なのだとか‥)

内容はレシピがメイン。

「これとこれとこれを買えばこの料理が作れるよ」と、お店で実際に扱っている商品が紹介されています。

tesco.com

Waitroseはニュースや季節イベントなどの
内容も扱っていて、なんと毎週発行です。

スーパーマーケットが無料で毎週発行しているなんて‥最初は驚きました。

Waitrose.com

この2誌を読んでいて思うのが、
広告媒体だけど押し付け感がないのと、
購買意欲が湧くようにできてる点です。

もちろんスーパーらしく特売情報も
半ページくらいは載っています。

でも、インスタグラムもびっくりな
美しい料理写真たちを見ていたら

「ちょっとこのレシピ試してみようかな〜」
なんて自然と思ってしまいます。

マーケティングを学んでいる今考えれば、
広告収入があるから無料配布でも
高クオリティなものが作れているんだなと
理解できました。


④レシピからそのまま買い物ができる

手に取る冊子だけでなく、
デジタル上でもレシピ集が充実しています。

ホームページ、Youtube、インスタグラム、
ポッドキャスト、などなど、、。

まるでそれぞれのスーパーが
料理コンテンツメディアを
持っているようなイメージです。

レシピ検索する用途以外に便利なのが、

各レシピに必要な食材までが表示されるため、
そのままカートに入れるだけで
買い物ができる点です。

広いスーパー内で商品を探す必要もなく
店舗に足を運ぶ必要もなく
これは大変便利な機能です。

またレシピを評価でき、
不明点があればコメントを残すこともできるので
顧客と双方向なコミュニケーションも取れていると感じます。


まとめ

意識が変わると目に入るものも変わる。

なんともおもしろい現象で、

改めてホームページを眺めていると
"Sponsored"商品ありましたし、
上位に表示されていました。

リテールメディアという言葉を知るまでは
これに気付きもしませんでした。

国が違えば人々の行動パターンや
生活習慣も変わりますが、

デジタルと実店舗が融合したこの戦略は、

より良い顧客体験によるUGC
双方向のコミュニケーション

が求められる近年のトレンドに合わせた施策を
講じることも可能なのではないでしょうか。

このnoteを書くにあたり、下記を参照しました。

最後まで読んでくださって嬉しいです、
ありがとうございました^^


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