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十二星座

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「十二星座」を巡る旅。それは古代から変わらぬ普遍の旅路でもあり、未来を予見する未知の旅路でもある。夜空に輝く星たちと柔軟な知性をたずさえて、さあ、旅に出よう。 2019年3月2… もっと読む
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記事一覧

まえがき

いちばん最初に自分の星座を知ったのは幾つのときだっただろうか?記憶によると七歳ぐらい。い…

kirari303
9か月前
7

牡羊座

牡羊座。十二星座のはじまり。 魂の宿り。無垢な魂は信じる心をたずさえて新たな冒険に出る。 …

kirari303
9か月前
7

牡牛座

牡牛座。 美と快楽に目覚めた魂は肉体という乗り物に乗って、新しい旅へ向かう。 五感のサイ…

kirari303
9か月前
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双子座

双子座。 言語を獲得する。 対話が始まる。 それは独り言ではない、誰かと言葉を交わすこと…

kirari303
9か月前
7

蟹座

蟹座。 荒れ狂う水の中を、熱い砂の浜辺やゴツゴツした岩場を、歩き、泳ぎ、彷徨う。 水は様々…

kirari303
9か月前
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獅子座

獅子座。 太陽の申し子。 夏の煌めく光の下で命を燃やす孤高の表現者。 太陽系の中心を担う天…

kirari303
9か月前
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乙女座

乙女座。 自分で自分を躾けていく。 社会に旅立ち、誰かと共に生きていくための下拵えをする。 それは自分の至らなさや弱さと向き合う道のり。 自分に与えられた能力、技術を他者に役立てるという試み。 人は獅子座で確立した「自己」を他者や社会のために生かしていくことを乙女座で学ぶ。 自分の思うままにただ表現するのではなく、他者に受け入れられるために加工し、矯正していくこと。それはときにストイックさ、奉仕の精神を必要とする。 乙女座の持つ繊細さや気配りは自分のためではなく他者に

天秤座

天秤座。 自分だけでは自分になれない。 向かい合う誰かを鏡にして自らを知り、愛していく。 …

kirari303
8か月前
8

蠍座

蠍座。 自分に無いものを相手から取り入れて自分のものにしていく。 あなたは私。私はあなた。…

kirari303
8か月前
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射手座

射手座。 旅する哲学者。 蠍座を飛び出した人は射手座で見聞を広める旅に出る。 それは自分の…

kirari303
8か月前
7

山羊座

山羊座。 野心を胸に社会の頂点を極めていく、地に足着いたリアリスト。 射手座で世界に出て…

kirari303
8か月前
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水瓶座

水瓶座。 時代の最先端をゆく異端児。 自由を愛し尊ぶ、未来のクリエイター。 山羊座で社会的…

kirari303
8か月前
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魚座

魚座。 この世とあの世の境目を流れ彷徨う愛の語り手。 as above, so below. 上なる如く、下も…

kirari303
8か月前
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あとがき

終わりは始まり。 2019年の春分から始まった十二星座をめぐる旅が終わった。 2019年3月21日、満月と春分が重なり太陽と月の巡りが同期したその日、日本時間6時58分に太陽は牡羊座0度を出発し、一年かけて2020年3月20日の日本時間12時50分に再び牡羊座の0度に帰還した。太陽が春分点を通過するまでの一年間、十二星座それぞれの太陽を感じながら過ごす時間はときにゆったり、ときに忙しなく、まるで時間が伸びたり縮んだりするかのように感じられた。 毎回、太陽が各サインを通過す