構造に気づく

時に寿司を握っている。
寿司屋の四代目なのだ。
大将から習いながら修行中だ。

さて、先日、突然、
夜の営業中に、イサキという魚の差し入れがあった。
20センチほどのを二尾。
今まで見たことも食べたこともない魚だ。
翌日、大将にさばいてもらおうと思っていたら、
お客さんが食べたい、と。

ビビった。
これまで捌いてきたのは、鯵と鯛と鯖だけで、
イサキは未知。

とりま、鱗を取って、頭を落として、ハラワタを抜いた。
三枚におろし、腹骨をすき、骨を取り除き、皮を剥いた。

同じだった。
他の魚と。
構造が。
だから、簡単にできた。

ある英語教師の先輩が言った。

英文法を教えるのは構造を理解させるため。
ものごとにはすべて構造がある。
構造がわかれば、再現性が高まる。
英語なら、話せるようになる。
いつか社会に出て問題にぶつかった時、
その構造を理解できれば、
解決策が見つかるはずだ、と。

そこまで考えて教壇に立っていた先輩は、
めっちゃカッコよかった。

構造は、
構造の中に組み込まれると、
なかなか見えてこない。

離見の見

今流行りの言葉だと、メタ認知。
ヘミングウェイの「老人と海」でいうと、
老人が魚を釣っていて、それを天から見る感じ。

僕の場合は、窓際というポジション。
よーく見える(笑)

新年度のはじめ、
教科書に頼らず、
まずは英語の構造を研究したいと思っている。
その理解を生徒たちと共有できれば理想だ。

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