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秋元康の名言集②

2017.12.13 『伊集院と光とラジオと』秋元康さんコメント部分のみ抜粋。

テープ起こししてると写経みたいに無になるから好き……。というわけで第二弾。

■国民的アイドルグループになっても変わらない、AKBのコンセプト

やっぱり一番は、AKBはもっと本当は小さなグループで、地下アイドルでワイワイやってて『こんなくだらないことやってるんだ!』っていうのが楽しいわけじゃない。でもそれが国民的アイドルと言っていただけるようになったところで、きっといろんなところでのひずみが出てくるんだと思うんです。つまりもともとは、秋葉原の小さい劇場で始まって、歌もダンスも初めてのような子たちが一生懸命やってると。「私、歌手になりたいんです!」って言ってた子が「今度デビューするんです!」ってなって「おお、じゃあCD5枚買ってやるよ」っていう、そういう応援の仕方だったんですよ、はじめは。それがどんどん大きくなっちゃったことと、握手会についても色々おっしゃる方もいますけど、基本的なコンセプトは『AKB48はそれぞれのファンの人が、自分たちの想いでプロデュースしていく感じ』が面白かったんですよ。秋葉原ではじめ僕が見ていた時に、ファンが「こないだのしゃべり方のテンポが悪かったから、もうちょっとこうしたほうがいいよ」とか「髪はもうちょっと切った方がいい」とか「外はねはちょっとうるさく見えるね」とか一人一人にちゃんと言ってたんですよ。それを見て「なるほどな」と。やっぱりファンは自分が育ててあげたいって想いがあって、その時間はすごく大切だと思ったんですよね。その場っていうのは絶対必要だって思ったんですよね。

■聞く意見、聞かない意見

ファンの皆さんが望むものだけを作ってたら、飽きられちゃうじゃないですか。例えば「恋するフォーチュンクッキー」っていうのは指原のセンターの曲だったんですけどすっごい指原が大嫌いで。「なんでこんな曲なんですか」って言ってたんでしょ。なぜならアイドルっぽい曲って、もっとアップテンポで、みんなで応援できる曲がいいわけですよ。ところが「恋するフォーチュンクッキー」はテンポがすごく遅いので、こんな曲じゃあ嫌だと。でもそれは僕の中に「いやいや、みんなずっとアップテンポの曲だけじゃ絶対飽きるんだ」と。みんなで踊るような、ファン以外の人が楽しめるような曲を作らない限り勝てないっていう想いがあったんです。それはファンの「こういう曲がいい」っていう声には耳を塞ぎました。その匙加減は難しいですよね。

ファンの心理を徹底的に考えつつも、ファンに迎合することなく、時代・世の中の流れを俯瞰して見ているよう・・・。やはり秋元さんのセンスはすごすぎる。

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