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#04 僕の身に今、何が起きているのか


突然このマガジンを立ち上げ
然も知っていることを前提のように更新をしているが

ここで一度、改めて
僕が今置かれている状況についてお話しよう

前提に、オペから約2ヶ月が経つまで
こうして話すことを控えていたことは
・世の中の情勢を考えると、医療関係者に対する発言を控えるべきと判断したため
・一旦の自身の整理に時間がかかったため
・書いては筆が止まり、なかなか纏まらなかったため
である。

尚、今後も含め、この「独戦キオク」において
詳細的な更新をする理由として
同じ様な状況に悩む方の救いになればと思い更新している部分もあるので、
ご自身で情報や感情の取捨選択はなさってください。

(僕自身、これまで体験談を発信してくださった方の更新で知ったり予測したりできることが多かったにも関わらず、
この症状については体験談を語られるひとが少なかったので、今までしてこなかった詳細的な更新をしようと決めました。)

とは言いつつも全てを1回で纏めようとすると
内容的に非常に長くなってしまうので、
今回の更新では主に

・僕自身のこと
・術後に発症した合併症について
・発症した経緯と病院側の対応から現在まで

について続けて話していきたいと思う。


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まず、僕は舞台中心の俳優活動、
イベントの司会や制作などを生業としている者である。

普段は東京や栃木を中心に活動をしている


そんな僕は、生まれつき関節の可動域が広く、
通常のひとが真っ直ぐ止められる関節を
止めきることが難しい体質である。
(過伸展は女性にはよくあることだが、
 基準値を超える程度である)

これが理由で怪我をしやすく、
又かなり独特な身体の使い方をしてきたようだ。

それでも俳優活動を長く続けたく、
昨年末に些細なことで発症してしまった
半月板の損傷を完全に治し、
舞台復帰を目指すために
入院/手術をする選択をしたのが
2020年3月までの出来事。

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ここからは手術について。

これまで何度か手術は経験してきたので
今回も少々ド派手なイベントくらいにしか考えていなかった。

前のひとの手術が押しに押し、
僕の手術が終わり目覚めたのは20時頃であった。

今回は下半身のみの麻酔だったので
数時間経つと麻酔が解け、強い痛みに襲われた。

眠れない

眠っても数十分で目が覚める

眠れない

痛い

何度も痛み止めと麻酔を繰り返し
使える基準値いっぱいまで投与を繰り返し
漸く朝を迎えた

事前に覚悟していた術後の夜は
やはり最悪な夜だった


1日振りの食事を終え、
看護師が状態を確認に来る。

相手の様子がおかしい

何かを隠している

何度も看護師が入れ代わり立ち代わり来る

何度も僕に同じ質問をする

「足、動かしてもらっていいですか?」

手術を終えたばかりの足の稼働チェックなんて拷問だ!
と思いつつ(実際大切な確認です)動かしてみる

何かおかしい

時間が経つにつれ、
徐々に足に筋肉痛前夜のような怠い重みがのしかかってきた

攣るように脹脛辺りが不快に痛む

手術後だもの、仕方ない、そう思っていた

それでも看護師たちの確認と痛みが続いた


夜、漸く執刀医が様子を見に来た

膝を固定していた装具を外すと
「これが原因だよ」と言わんばかりに
ささっと処置を施した

何人もの看護師が僕を囲む

でも誰も説明をしてくれない

ただ分かったことは


膝から下の感覚が、殆ど、無い


事実を目の当たりにすると、
何が起きているのかを知るのも怖くて
気丈に振る舞うのが精一杯だった


それから毎日、多ければ1日10回程度
同じ質問をされた

「足どうですか?
   動かしてもらっていいですか?」

3日も経てばこの質問が嫌になっていた

何度聞かれても僕の足は思うように動かない

家族が居ても何も説明されない


数日後には術後の担当だった若手看護師が
訪ねてきてこう言った

「僕、ちゃんと確認していましたよね?」

「あの時動いていましたよね?」

そうですね、とでも言ってほしいのか

あらゆる管に繋がれた、痛みに苦しむ患者が、
意識朦朧とした状態で、
その時のことを鮮明に覚えているわけなかろうに

僕の現状と、あの日の夜のことを、何度も確認する

それでも僕は、やさしい嘘をついて
「そうですね」と言ってあげることができなかった


術後1週間ほど経った頃


とうとう僕の我慢が限界を迎えた


夜、感情の乱れと流れる涙を止められず、
翌朝、目覚めただけで泣けてきて、
何故目が覚めてしまったのか考えてしまう程だった

ひとと目を合わせることも
会話をすることもできなくなった

漸く看護師たちが少し動いた

同情心を煽るような話をしてきた

「何かあったら言ってね?」と言ってきた

だから聞いた


「僕の身に何が起きているのですか?」


曖昧な返答ばかり返ってきた


更に不信感が募った


家族からの要求の末、
発症から2週間程が経ち、
漸く何が起きているか、医師からの説明が行われた


病名は

腓骨神経麻痺



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主に足首を上げることが難しくなる神経麻痺

原因は術後の腓骨神経
(膝の外側にある出っ張った骨の下辺り)を
装具で圧迫してしまったことだと予測されるが、
手術中に触れてしまったことを100%否定はできないとし

「合併症」

と位置付けられた

合併症のリスクについては
術前に同意書を交わしてしまっている為
医療ミス等で強く訴えることができない上
看護師の責任だったとしても庇うことができる


やられた


でも、腹を立てている暇もなかった

このままにしていると
僕の足はどんどん回復力を低下させていってしまう


転院の希望をした


リハビリ専門の病院で、
以前お世話になったことのある、
よく知った病院が提携先にあったので、希望をした


転院前日


医師からまたしても聞きたくないコトバが発せられた


「転院ができなくなりまして」


オペを自身の病院で行った患者さんを優先したいから
そうでない患者さんを受け入れることが難しい、と

そんな突然の理由など聞いたことがない

では何故昨日までは大丈夫だったのか

何故突然断られたのか

「そちらの病院で起きた責任に対して
 こちらではケアできない」とでも言われたのか


家族は怒り心頭、師長からの説明を求めた

(僕の家族は皆医療従事者なので
 ある程度のことはお見通しである)


今、コロナの渦中、
最前線で戦ってくださっている医療従事者の方に敬意を表した上で、
敢えて言わせてほしい


この医療関係者たちは、おわっている


師長は「先生と直接お話されますか?」と言い、
本人の口から説明をすることはなかった

そこから更に2週間近く、
ただただ入院して短時間のリハビリをするという日々が続いた

PT(理学療法士)さんとも相性が悪く、
何を聞いても「うーん…」という彼女に
何かを聞くことを諦めてしまった。

彼女は医師から状態確認を求められても
「うーん…」と言い、笑って濁して、会話を終えた


貴方たちの仕事は

誰かを支えたり、救ったり、笑顔にしたり、する、

そういう仕事ではないのですか?

お金のための職業選択でもいい

ただ、頼むから、最低限の仕事をしてほしかった


病院側の責任で神経麻痺になっているのに
平気で毎日のように

「リハビリよろしくね!」

「大丈夫だよ、若いから」

「がんばってね」

と言ってくる看護師たちの気が知れなかった



もし貴方たちの処置がもう少し早ければ

もし貴方たちに危機管理能力がもう少しあれば

そう考えてしまうことが何度だってあった


あんなに状況確認に来ていたのに、
誰一人として対処できなかった

先生の対処を見て
その場にいた看護師全員が「そうか」という表情をしていた

貴方たちは勉強を重ねてこの場に居るのではないのですか?

腓骨神経麻痺は長時間の圧迫で日常的にも発症してしまうことがある
ある種なりやすい症状
それを病院で起こしてしまう、そんなケアレスミスありますか?


誰かの責任だとは思っていない

あそこで対処までに関わった全員の責任だと思っている

誰かひとりでも知識があり、可能性を考えられれば、
僕はこんなことにならなかったのではないのか


僕の発症後に
患者に対する腓骨神経麻痺チェックは強化された

起きてからでは遅い


この病院に居ても、何の意味もないし、
唯々僕の人生が奪われるだけだ


再度、別のリハビリ病院に転院を希望した


転院が決まる頃には

「もう自分で分かっているからいいよね?!」

と看護師は他の患者さんには変わらず行う
神経チェックを行うことを辞めた


転院を希望した病院は
直ぐに受け入れ体制まで運んでくださり、
申し立てから1週間後には転院することができた


ここからのことについては、また改めて


嘆きや愚痴が多くなってしまったのは
僕自身まだ病院側を許せていないことや
整理がついていないことが多いので
ご容赦いただきたいのと同時に、
共感を覚えたいひとの救いとなれたらと思い、
ある程度ありのままに書いています。



足が思うように動かなくても

いろんな生き方があるから


そう僕に言ったひとへ


僕が立ちたいのは

舞台だ


動き回ることができないのなら



ふぅ。



感情を沢山並べたが

今は至って冷静なのでご安心を



さて、やはり長くなったが
僕の入院が当初2週間の予定だったものが
まだ続いている理由は以上である。


きっとこの病気を発症しているひとの多くが抱く疑問/不安は

「治るのか」

ということだと思う

そこに関してはまだ分からない

100%治ることはなく、良くて80%回復
このまま改善しない可能性も否めない

だから治るのかについては今後
僕の体験を通して少しでもお伝えできらたと思う



最後に、日頃応援してくださっている貴方様へ

直ぐに帰って来る、と言った約束を守れなくて、
ごめんなさい

それでも僕は

「ただいま」と「おかえり」のご挨拶を交わす

という約束を

キヲクに刻み、

万全の状態で帰れるように、努めています

まだまだ世の中は大変なことが多いと思います

今の僕には

配信をして画面越しに逢うことも

声を届けることも難しいけれど、

お互い、其々の場所で、少しでも、
穏やかに、生きられますように、願っています

どうかひとりでがんばり過ぎないでください

僕も、貴方のさいわいを、願っています



それでは、また更新します

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このサポートは、基本的に、僕の、お勉強や、成長の為に、使わせていただきます。 キモチと、キモチが、交われたら、、よしなに。