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再会

人生の経験や厚みや罪なんてものが 
すべて削がれて骨格があらわになった時
 ひとは祖先の誰かに似ているはずだ 
だから叔母をとおして再び祖母の母にあうことができる

不思議なことだが 
弟子入りというものをした時の 
つまりはじめて対面した師の年齢というものに 達する今 
わたしが再会しているのは 
19の自分と そしてあの吃音が懐かい 
「先生」と呼ばれていたひとりの人間である

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