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【FX】円に始まり円に終わるも方向感は出ず米CPIへ-今週の復習と来週へ向けて-

みなさま今週もお疲れ様でした。

【2/6-2/10振り返り】


<<日銀人事>>
表題の通り最初から最後まで日銀人事関連のヘッドラインに振らされた週となりましたが終わってみればドル円はやや上昇クロス円はまちまちで円に強い方向感は出ずでした。

週初の雨宮氏観測から始まり二転三転ありましたが、最終的には金曜日に複数メディアから植田氏が新総裁へと報じられ来週14日の国会提示を前に新総裁人事は植田氏でほぼ決まりといった流れとなりました。

完全なるサプライズ人事となり市場も発表後方向感を出しようがないといった雰囲気でしたが、有識者や各メディアから新総裁はどちかといえばややタカ派だが概ね中立的と捉えられていきそうです。

このまま14日の国会提示が植田氏で進んだ場合、新総裁から目立った発言が出たりしない限り円の材料はしばらくはなくなりそですね。

市場全体の動きとして印象的だったのは火曜日、パウエル発言後の動きでしょうか。
パウエル議長の発言はFOMC時の発言と同程度の温度感でした。
先週の雇用統計大幅上振れを受けパウエル議長がタカ派色を強めてくる警戒感があった為市場はリスクオンで反応となりました。
ですがこの流れは続かず今週メインの流れは雇用統計からの流れを引き継ぐかたちでリスクオフ基調となりました。

下記その他の材料です。
・RBA0.25bp利上げ+利上げ継続示唆
・FEDメンバーは総じてタカ派維持
・ミシガン大期待インフレ上振れ
・ロシア原油原産報道

<<米株>>
金利上昇を嫌気しナスダック中心に下落、陰線となりました。

一方で買い意欲も一定継続している様子で急落といった動きにはならず、やはり来週米CPIを見て判断したい考えるプレイヤーが多いのでしょうか。


テクニカル的には上昇トレンド入りを考える向きも出てきましたが、下落トレンドを脱した後も継続上昇していくにはインフレ再燃、企業業績悪化、リセッションなどの懸念材料をこなしていく必要がありまだまだ道のりは険しいと捉えています。

<<ドル円>>
乱高下を経て小幅上昇、4週連続陽線となりました。

月曜上窓上昇からの火曜窓埋め後は小幅レンジ内で乱高下でした。
日銀人事で振らされましが終わってみれば方向感は出ず、これで目先は大幅な円高リスクがなくなったと捉えています。

<<米指標状況>>
◆住宅関連-悪化からやや持ち直し
◆景況感関連-悪化からやや持ち直し
◆物価関連-鈍化→今週期待インフレ上振れ
◆雇用関連-堅調→今週新規失業保険はやや増加

<<要点>>
○金利:⬆️上昇-市場の利上げ織り込みが進み堅調、3週連続陽線

○米株:⬇️下落-金利上昇を嫌気しナスダックを中心に下落

○原油:⬆️下落-テクニカル反発とロシア原油減産報道が重なり大陽線で先週下落打ち消す、3週振り陽線

○ドル円:⬆️小幅上昇-窓開け上昇→窓埋め後は小幅レンジ内で乱高下、4週連続陽線

○ドル:日替わりで方向感出ずも雇用統計からのモメンタム継続で買い優勢な印象
○円:日銀ヘッドラインで乱高下もほぼ中立

【2/13-17展望】


<<トレード目線>>
○USDJPY
CPI通過でロング検討

↑目先は大幅な円高リスクが後退しドル買い機運が高まっている状況と捉えていますのでCPIがドル買い材料となる展開であれば135円を目指しロング狙いです。
CPI予想値付近ORやや上振れであれば戻り待ち、
大幅上振れであれば飛び乗りでもいいかなとイメージしています。
もちろん発表直後のレートにもよりますので臨機応変にいきたいと思います。

上昇要因
①日米間の絶対的な金利差
②本邦輸入企業のドル買い円売り

下落要因
①FED転換期待が高まりドル売り
②約二年間の上昇によるポジション傾きの解消
(円キャリートレード含む)
③日銀が引き締めスタート(YCC上限幅拡大)←NEW

○ドルストレート→CPIの結果を鑑みて柔軟に検討

↑CPIの結果次第では上下どちらにもエントリーチャンスがあると捉えています。現状SはEURUSDでLはAUDUSDで考えています。
Sの場合は上振れ、Lの場合は大幅下振れでエントリーの優位性が出るとイメージしています。
結果の強弱とレート次第ではありますのでエントリー前提の頭になりすぎないようにも注意していきたいところです。


○クロス円
目先は中期でドル円下落基調、ドルスト上昇基調となっていますのでクロス円は様子見です。
(ショートならドル円で良いし、ロングならドルストで良いといった状況)


○他通貨
今週の主要通貨の強弱感としては
ポンド≧豪ドル>ユーロ
で捉えています。

今週はRBAが0.25利上げ+利上げ継続示唆となりましたがドル買いに押され大きな流れとはなりませんでした。
ユーロとポンドの強弱感に関してはEURGBPのテクニカル調整によるものと捉えています。

来週は水曜に英CPIがありポンドの動きに注目です。

<<米CPI>>
来週のメインイベントは文句なしで火曜CPIですね。
今月雇用統計から市場の金利水準織り込みに変化が生じ、パウエル議長含むFEDメンバーからもタカ派堅持ながらデータ次第の声が聞かれ何だかんだで今回も注目が高まっています。

前月までと違う点としては各データ(強い雇用やISMサービス、中古車価格の反発、中国リオープン等)や予想値から低下傾向が鈍化するのではないかといったバイアスが強い点かと捉えています。

逆に言えばその中で明確鈍化となった場合には雇用統計で加速した金利上昇、ドル高が急速に巻き戻される展開を想定していますがこれはサブシナリオ。

確率的にメインシナリオは予想値近辺かやや上振れとするべきと考えています、この場合は動きが読みづらくしっかり見極めが必要になると思います。

サブサブシナリオとして大幅上振れで金利上昇、ドル高かつこの場合は流石に株も強く下げるのではないかと考えています。


同じく火曜日には日銀人事の国会提示も予定されており、複数のメディアが報じていることから植田氏濃厚とは思いますがしっかり確認していきたいところですね。

下記その他注目イベントです。
・水曜-米小売売上高
・木曜-米PPI

<<金利>>
先週雇用統計をきっかけに市場の利上げ織り込みが進み堅調推移、3週連続陽線となりました。

テクニカル的にここからの上昇は少しハードル高そうですが、CPIの結果次第では一段高もイメージしておく必要がありそうです。
CPI上振れとなれば目先目安は短期4.75%長期3.9%を見ています。

ここから先はインフレを再燃させず継続的に下げていけるかがポイントになりそうです。(FEDメンバーの発言から)
利上げ幅鈍方針→インフレ鈍化基調となってきましたので現状、短期5%長期4.5%へ向かうシナリオは後退したと捉えています。
一方で利上げ停止には至っておらず急落も考えづらく、ジリ安OR高値圏もみ合いをメインシナリオで考えています。
短期4-4.5%、長期3.5-4%をイメージしています。

<<米株>>
売りに押されながらも押し目買い意欲もあり大幅低下は回避できたといったところでしょか。

S&P500に関して「ひとまず来週は4,000-4,100を維持し再来週CPI鈍化で4,200越えはイメージしやすい楽観シナリオです。」
上記前回記事ですが金曜日足では4,050で下髭をつけ4,000台は維持しました。(ナスダックも12,500は割れたものの大幅下落は回避)


どうしても来週はCPI次第になってしまいますね。
一番分かりやすい展開はCPI上振れ時に流石に強く下落していく展開と捉えています。
とは言えどんな結果であろうと市場の反応を最優先に見ていきたいと思います。
いずれにしてもCPIで今月の流れがある程度決まるのではないでしょうか。

長期では早くともインフレ継続低下✅→米金利ターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていく下落トレンドが依然メインシナリオです。
ただ物価指標が着実に低下してきておりますので、徐々に長期で上昇地合いになっていくイメージも膨らませていきます。
(リセッション懸念が本格化した場合は利上げ終了でも上値重いシナリオも)

<<原油>>
テクニカル反発とロシア原油減産報道が重なり大陽線、先週下落打ち消し3週振り陽線となりました。


今年に入ってからの週足を見ると分かりますが本当に方向感がなくなってきました。
一方月足で見るとWTI77$でのサポートが非常に目立ちますので少し気が早いですが月足の確定を注視していきたいと考えています。

原油の方向性次第で翌月以降のCPIが変動する為より一層注目度が増してきていますし、原油価格の推移が相場全体の流れを占うことにもなりそうですね。


<<要点>>
○ドル上目線:テクニカル的には先週大幅高の反発鈍く強さ継続、とは言えもちろんCPI次第
○米株下目線:まだ売りに押されきってはいないものの売り優勢、こちらもCPI次第
〇注目イベントは火曜米CPI


ご報告
来週は投稿が週末に出来ない可能性が高く月曜日になってしまうかと思われますが、投稿しないと自分の頭が整理されない為必ず投稿はしますのでよろしくお願いいたします。

それでは皆様良い週末を。

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