ひらいて 感想

愛がすごくいい。最高だった。山田杏奈ちゃんが、目的のためには手段を選ばない、THE一軍女子を演じる時点で最高なのはわかってたけど、終始、「いけ!やれ!愛!!!いやそこまでやる!?!?」って感じで応援しながら観た。炭酸の缶を開けた瞬間に泡が吹いたとき、すぐに捨てるんだろうなと思ったし、桜の木を蹴り倒したときもおまえはそういう女だよなと思った。

だから見終わってTwitterで、主人公に共感できなかった、感情移入できなかったって感想みる度にびっくりした。私にとって愛はすごくわかりやすくて、欲望に忠実でそのときしたいことを全て行動に移してるだけに見えたから。美雪の方が何考えてるかわかんなくて怖かった。

愛のあのわがままさと常に自分を中心に周りを回していく感じ、苦手だけど嫌いじゃない。中学まで一緒だった幼なじみに似てる。男友達をあしらうところもセンターで踊るところも、常にムスッとしてるところも、授業中に平気で折り紙してるところも、全てが圧倒的一軍、強い女。でも群れるタイプじゃないから環境によっては妬まれていじめられそう。それで10倍返しくらいしてトラウマ植え付けて卒業まで一匹狼してそう。

たしかに愛はやばめな行動が多かったけど、行動原理は素直。だからその点でやばい人でも怖い人ではない。気になる人のこと知りたいからゴミ箱ぶちまけて掃除させる、学校に侵入する、手紙を盗む。むしろその潔さに好感しかなかった。そういう行動できる人ってその後どんな空気になってもどうにかできる人だから。愛の場合は気の強さだけで押し切ってたところもあったけど。私だったら美雪についてって化学室入れないし、たとえの三者面談覗けない。

ミカと男友達がセフレでも、それでいいと思うって笑ったときがほんとうにかわいかった。一般的にはよくないとされてても、愛は否定したりしない。だって本人が一番やりたいようにやってるから。ここで見下すようなこと言ったら嫌いになったけど、やっぱりそんなこと言わないから嫌いになれない。

結局私には、愛は気になることがあれば周りなんて関係なくて、不機嫌なら思いっきり態度に出すだけの自分に素直な子にしか見えなかった。自分に素直な人すきなので見ていて気持ちよかった。

美雪はなんで愛を拒否しなかったのか、たとえはどうして美雪に手を出さなかったのか、たとえが愛の耳を塞いで見つめるシーンの意味は何なのか、愛は美雪からたとえを奪いたかったのか、たとえから美雪を奪いたかったのか、このあたりはよくわからなかった。

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