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ベンチプレスの補強で背中を強化するべきか?

これは古い話ですが

私の知り合いのパワーリフターの方が

「ベンチあげたいなら背中鍛えちゃダメだよ」

ということをおっしゃってました。

言われた私のほうはと言うと
相手と組み合う格闘技をしてるので
背中鍛えなきゃいけないもので…

しかも普段の練習でも
背中に疲労はたまってしまっています。


ベンチプレスといえば
胸に効くかはともかく

やるからには
なるべく重いものあげたいというのが
男の性
というものです。

思いかえせば
あのとき
背中のトレーニングをもっと考えていれば

今ごろ
ベンチプレスは
もっと伸ばせたかもしれません。

前置きがながくなりましが

この記事では
ベンチプレスと背中の関係をひもとき
ベンチプレスの強化のためには
どうすればいいのかを書いていきます。

背中の強化はベンチプレスに役立つ

結論からいいますと


①背中が強いとベンチプレスも強くなります。

②背中の疲労はベンチプレスを弱くする。

この2点を主張します。

それではひもといていきます。

ベンチプレスでの背中の役割

背中の筋肉は

脊柱起立筋群
・広背筋
・僧帽筋

他にも細かくありますが
特にベンチプレスに関係しそうな
3つにわけてとりあげます。

脊柱起立筋群は
ベンチプレス時のブリッジの高さを
ささえる役割があります。

高いブリッジは
競技ベンチプレスなら直線的に
バーの移動距離が短くなる
ため
有利となります。

また
脊柱起立筋群は
腹部と連動して腹圧を高める役割もあります。

ベンチプレスでバーを押すとき
脚の力(レッグドライブ)を
上半身に伝えるためには
腹圧が保たれてる必要があります。

広背筋は

・上腕の内旋
・上腕の内転
・上腕を後方にひく

などの作用があります。

ベンチプレスに関係するのは
上腕の内転と後方にひく動きです。

上腕の内転を
わかりやすくいえば
脇をしめるということです。

ベンチプレスの動作中
適度に脇がしまってないといけない理由は
肩のケガを防ぐためとなります。

脇がひらくと
つられて肩甲骨も動きます。

ベンチプレスでは
肩甲骨を

・寄せる
・立てる

などして腕の土台としてます。

最近は
肩甲骨は寄せないなんてのも
いわれてますが

肩甲骨の寄せがあまく
土台が弱いと肩の前方にのびる負荷がかかり
ケガにつながります。

ただし
ベンチプレスの重さを追及する場合
バーを斜めにグリップした方が
力がでるタイプの人もいます。

このタイプは
脇をひらきながらのベンチプレスのほうが
あげることができます。

脇のひらきは
バーのグリップの仕方で
ある程度決まってくるので
あまり意識しなくてもいいかもしれません。

ベンチプレスにおいて
より重要な広背筋の作用は
上腕を後方にひく動きです。

この動きは
広背筋のトレーニングでは

・プルオーバー
・ベントオーバーロウイング

などでおこなわれます。

これらは
体にたいして
バーを背中側に引っぱりますが

ベンチプレスでは逆となり
バー側に体を引きあげる動きとなります。

キャリステニクスでの
フロントレバーも同じ動きです。

これが
肩甲骨や胸骨を立てることにつながり
ブリッジの形成に影響します。

最後に僧帽筋です。

僧帽筋は

・上部
・中部
・下部

このようにわけられます。

僧帽筋中部は
肩甲骨を寄せる動きとなり


前述の
肩のケガを防ぐためにも
筋トレとして胸に効かせるためにも
ブリッジの高さをだすにも重要
です。

僧帽筋下部は
肩甲骨を内側下方向にひく作用があり
これもベンチプレスの土台として
重要となります。

僧帽筋上部に関しては
ベンチプレスにおいて動きは意識しません。

しかし
僧帽筋上部が発達してると
ブリッジを組むとき頭側が安定するので
実は鍛えておきたい筋肉となります。

ベンチプレスに役立つ背中の鍛え方

各背中の筋肉の
ベンチプレスでの役割をのべてきましたが

簡単にまとめると


背中の筋肉が強いといいブリッジが組める

ということです。

パワーリフターの方には
補強で背中をやる人もいれば
やらない人もいます。

背中の筋肉がブリッジに影響するので
背中の疲労があると
ベンチプレスも弱くなります。

私のように
格闘技の練習で日々背中が疲れている場合
ベンチプレスは伸ばしにくくなるでしょう。

ベンチプレスを基準とした場合

・スクワットやデッドリフトなど
脊柱起立筋群に負荷がかかる種目

・懸垂やロウイングなど
広背筋や僧帽筋のトレーニング

このような背中のトレーニングは
ベンチプレスの前日や前々日には
さけた方がいいでしょう。

ベンチプレス強化のための補強において
胸や上腕三頭筋と
背中の筋肉のどちらを鍛えるかといえば
胸や上腕三頭筋が優先となります。

ベンチプレスの選手のように
練習頻度が多い人ほど
背中の疲労は次の日に残せないので
補強に背中のトレーニングは
組み込みにくくなりそうです。

ベンチプレスが週に2~3回の頻度なら
背中の補強も
同日におこなうことがおすすめできます。

最後にもう一度ですが

①背中が強いとベンチプレスも強くなります。

②背中の疲労はベンチプレスを弱くする。

ということで
上手に疲労をさけて背中も強化してください。

Yusuke Yamawaki(山脇 悠佑)

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