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脳卒中後の歩行で『ぶん回し』が発生する原因3選

皆さん、こんにちは。理学療法士のきんたろーです。

本日も、臨床に活きる神経系の知見をシェアしていきたいと思います。

本題に入る前にお知らせです。

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僕は現在、自費リハビリ施設の経営とリハビリテーション養成校の非常勤講師をしており、近年は主にInstagramとブログを中心にリハビリテーションに役立つ知識(痛み系・神経系・思考系)の発信を行っております。

明日の臨床に役立つ知見をゆるっとお伝えしておりますので、良ければフォローをお願いします(^^)

また、昨年よりパラごり君が運営している神経系に特化したオンラインサロン『はじまりのまち』にも参画させていただき、脳卒中をはじめとする神経疾患に対するリハビリテーションから慢性疼痛の神経科学まで最新知見をシェアしています。

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お知らせは以上です。

ご興味ある方はぜひ覗いてみてください(^^)

それでは、今日の本題に入ります。

脳卒中後の歩行で『ぶん回し』が発生する原因3選

脳卒中のリハビリテーションに携わっていく際に、必ずといっていいほどテーマの一つに挙がってくるもの。それが『歩行』です。

いま、ご覧になってくださっている方の中にも『歩行障害』に対する介入で頭を悩ませた経験がある方も少なくないのではないでしょうか?

そこで本記事では、脳卒中後に生じる歩行障害の病態解釈を進めていく上で必要な『仮説出し』をしたいと思います。

この『仮説出し』というのは病態解釈や臨床推論を行っていく中で実は最も難しいところであり、その理由としては、ここには『知識』が必要だからです。

知識がなければ仮説は生まれないのですが、「じゃあ知識はどうやって取り入れるか?」となると論文を読んだりセミナーに参加したりと、要は『手間』がかかります。

そこで、この記事の中で歩行障害に対する仮説をできる限り沢山共有することで、皆さんの思考負荷を少しでも軽くできればと思っています。

この仮説は沢山あればあるほど良いです。なぜならば、仮説が沢山あるということは一つ外れてもその次の仮説を検証できるからです。

逆に仮説がたった一つしかなければ、仮にそれが外れた時に思考がフリーズしてしまい、ぼーっと臨床を進めてしまう。なんてことになりかねません。

そのため、今日ご紹介する仮説を新たな武器に加え、明日からの臨床に活かしていただければと思います。(もちろん、既に知っているものもあるかと思いますが…)

今回は、数ある歩行障害の中でも『Stiff-Knee gait (SKG)』にフォーカスし、仮説だしを行っていきます。

※人の身体に関わるお話しなので憶測や想像はナシです。全て論文ベースで解説します。

Stiff-Knee gait (SKG)とは

SKGとは、脳卒中後の歩行時(遊脚期)に麻痺側の膝が曲げられず棒のようになってしまう現象です。

そして、このSKGによって生じる歩行パターンの一つが『ぶん回し歩行』ですね。 (膝を屈曲できず下肢と床とのクリアランスが担保できないため)

ぶん回し歩行を改善するために、あの手この手を使い試行錯誤されているセラピストの方は多いのではないでしょうか?

そこで、今回考えたいのは…

「じゃあ、このSKGを生み出している原因は果たしてなんなのか?」ということですね。

ここを考えるのが『病態解釈』であり、可能性として列挙される要因というのが『仮説』になるわけです。

よって、以下ではこのSKGを発生させている仮説を列挙していきます。

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