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「Help! The 映画配給会社 プロジェクト」立ち上げました。

このnoteにも書いてきたが、ミニシアターエイドやsave the cinemaがSNSのタイムラインを賑わせていた頃、完全に配給者が置き去りにされていることに焦り、もどかしい思いをしていた。ミニシアターを救おう!と立ち上がった監督たち、、、映画が公開されるとき、劇場と制作者の間には、配給者がいるはずなのに、次々と立ち上がる運動の中で全く存在感がなかった。確かに配給者は黒子のようなものだ。しかし、劇場の一歩手前まで映画を届けているのは配給者だ。コロナ禍による公開延期や休館も劇場と共に受け止めている。ミニシアターは日頃から地域とつながっており、この苦境を地域に住む映画ファンが支えようとしている。だったら、私たち配給者はどうやって生き残っていくのか、悩んだ。ある夜、思い立って、2人の業界の先輩に長いメッセージを書いた。小さな独立系配給者も一緒に出来ることはないか、考えたいと。この危機感を共有できる人たちを誘い合い、3日も経たないうちにオンラインmtgを開催できた。そして、業界で30年のキャリアを誇る先輩たちと何回も話し合いを重ねていくことで、プロジェクトは形になっていった。誰か1人の強力なリーダーシップというより、それぞれが出来ることを率先して動いていった結果が、あの夜から1ヶ月も経たずにローンチできたことにつながっている。多忙な人たちが、いつもオンタイムで集うことができたのも、オンラインだったからこそかもしれない。

 立ち上げにあたってのステートメントは、何度読んでもグッとくる。
「私たちの財産は映画しかありません。世界の多様な映画です。配信で、そうした多様な映画を見てもらうことで観客の力を借り、この難局を乗り越えたいと思うのです。」

 kinologueは作品数も少なく、アップリンク・クラウドで既に2本配信しているので、配信には参加しなかったが、賛助メンバーとして出来る役割を果たしてきた。このプロジェクトは、各社から珠玉のタイトルが揃った配信見放題パックを販売するということで始まったが、配給者がwithコロナの時代をどのように乗り越えていくかは、これからにかかっている。

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