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今週のkinologue【10/16-22】

そうそう、今週初めはまだ京都にいたのだった。今年に入って京都に行くのは3回目だが、サウナの梅湯と目的地にしか行ってない。そうでなくても、ミニシアター激戦区の京都ではいつも映画館挨拶まわりで終わってしまう。なので、今回は映画館巡りはやめて、いつも行かないところに行くことに。先ずは錦市場。恥ずかしながらほぼ初めて。といっても、市場で売っているものにはあまり興味がなく、伊藤若冲生家跡やタペストリーに感動。閉店後のシャッターに絵が描かれているので、次回はそれを狙っていきたい。錦市場を通って向かう先は祇園近くの建仁寺。スミソニアン国立アジア美術館所蔵のレプリカ展示がやっていた。建仁寺といえば国宝・風神雷神図屏風。それが目当てか知らないが、大量の外国人が庭や展示の前で座り込んでいる。外国人ガイドの葛飾北斎の説明に聞き耳を立てると、間違っている気がするが、ま、いっか。ご愛嬌。自分も海外で現地の人にそんな風に見られているかもしれない。風神雷神グッズを大量買い可能な売店が寺のほぼ中心に位置しており、建仁寺ぬかりなし。

すべて手作りの1点もの。アーティスト・川埜龍三さんのファブリックとリユース素材で作られいる。

数週間前、駅のポスターで「さいたま国際芸術祭」があることを知った。そして今週、たまたまファンである作家・ko-u-ki-shi-nさんの個展が開催されていたギャラリー・STAND COFFEE コトコトに行くと、その一部の展示だとわかった。ギャラリーのオーナーさんによると、世界に日本のアートを発信する横浜トリエンナーレに対して、さいたまは市民の日常生活の中にあるアートの芸術祭。開催期間中は「おすそ分け期」としていて、それ以外の時期のアート活動も大切にしているそうだ。せっかくのご縁なので、12月までの開催期間中に他の会場ものぞいてみたい。

上映が終わると、おじさまたちから拍手が。

見逃していた『福田村事件』をやっと観た。ヒット中の森達也監督初実写はただただ恐ろしい。大学院のプロジェクトで関東大震災の映画『キャメラを持った男たち』を上映したときに、根拠のない朝鮮人への迫害があったことを初めて知った。福田村で起こったことは更に酷い。きっと今、ウクライナやガザでは流言が飛び交い、100年前と同じことが起こっているのではないか。戦地じゃなくても、冷静な声が消されて「空気」に飲み込まれていくことは多々あるもの。同じことを繰り返す人間の愚かさを、この映画は見せつけているようだ。10代の頃に主演映画の宣伝を担当した田中麗奈ちゃんの可愛さに当時はヤラれていたが、年相応の良い女優になったなぁとしみじみ。

今週は配給の仕事にひとつも触れることなく終わったようだが、水面下ではあれやこれや、進めている。来週から少しずつ告知できる、かな。


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