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今週のkinologue【6/5-11】

梅雨入りした今週、前半天気が良かったことなどすっかり忘れていたけど、八方除けに寒川神社へ。平日は人が少なくて気持ちがいい。電車で行くつもりが「何か行けそうな気が」とママチャリで強行往復30キロ。途中で後悔したがもう漕ぐしかなかった。帰りにシネコン寄って『ウーマン・トーキング』も!と思っていたが、そんな余力は残っておらず、後日出直すことに。

こういう特写、ちゃんと撮っているところが素晴らしい。

ずっと楽しみにしていたサラ・ポーリーの新作。女優としても好きだけれど、長編監督デビュー作の『ア・ウェイ・フロム・ハー』で20代とは思えない成熟度の高さに度肝を抜かれた。出張で行ったAFMで観て「買いたい!」と叫んだが「地味な映画が好きだよね」と言われ、主演のジュリー・クリスティが日本ではそんなに有名でもなかったし、「絶対いけます!」と強く推すことが出来なかった。その後、サラ・ポーリーもジュリー・クリスティもたくさんの賞を獲り、あの時に強く言えなかった自分が情けなかったのをよく覚えている。『テイク・ディス・ワルツ』もヒリヒリしながら丁寧でサラ・ポーリーらしく愛おしい映画だったが、今回も秀逸。やはり脚本も書けるところが大きいのだろう。そして、サラ・ポーリー作品での女優たちはいつもしなやかで美しく目に映り、監督の愛を感じる。いつも男性の印象があまり残らないが、今回はベン・ウィショーがとても良かった。ものすごく簡単に言うと、女性たちが3つの選択について限られた時間の中で対話し、決断し、行動するという話だが、この合意形成していくまでの「誰のこともとりこぼさない」プロセスが素晴らしい。決まるのかな、と思うとまた戻ってぐるぐるする。途中で横槍も入るし、急に感情的にもなる。観ていてイライラする人もいるのかもしれないが、まとまらないのが対話だ。限られた中でも、自分の言葉で話ができる、聴いてくれる人がいる場になっているのがすごい。こんな映画を観てしまうと、kinologue的にはみんなで対話(この場合はTALKINGか)したくなる。もちろんウーマンだけじゃなくて。

楽しみにしていた発表がキャンセルされた。
当日キャンセルってたまに聞くけど、何があったのだろうといつも気になる。

1年ぶりの日本生活学会。去年は『〈主婦〉の学校』の上映ワークショップで力尽きて発表を聞かなかったので、久しぶりだったが、相変わらず研究対象の幅が広く、面白い。今回は空調の研究が目から鱗で興味深かった。期せずして、専門領域ではないという人が新しく取り掛かっている研究の発表をいくつか聞いたが、殺伐とした学会だと専門領域の人がメッタ斬りにするところを、この学会は優しくフォローしてくれて懐が深い。だから学部生や院生の発表も多いし、新しい研究でもチャレンジできる。来年は何か新しいトピックで発表できるとよいな。大学院の先輩と合流し、爽やかな夏っぽいドリンクで乾杯。仕事の宿題が終わらないまま終わりゆく日曜日。。。

ハーブやエディブルフラワーをふんだんに使っているカフェ。
うちのナスタチウムも食べねば!と思い出させてくれた。


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