【旅する胃袋】ポルボロン、それなんですか?
塩梅かもめさんのこのnoteを読むまで知らなかったポルボロン。初めて聞いたその名前。
ボロボロン? ポルポロン? いいえ、Polvoron。
スペインのお菓子です。彼の地ではみんな知ってて有名らしいです。
聞いたことないよなあと歩いていたら、なんとKALDIでこんなパッケージを見つけました。KALDIはご存じ? コーヒーと輸入食品など食料雑貨のお店です。大好きなんです、こういうところ。
カルディのポルボロン。
「販売者」は東京の会社。輸入とも何とも書いてないので日本で作っているのでしょうか。原材料は、と見ると、マーガリン、小麦粉、粉糖、コーンスターチ、アーモンドパウダー・・・。かもめさんのレシピとは違うみたい。まあ量産品だし。
調べたら、どうも昨年は同じメーカーのプレーンな白いポルボロンもあったみたいでした。今年はKALDIのサイトにも、わたしが買ったこの「ロイヤルミルクティー味」しかありません。
さて、実食。
ええと、実食のまえに、このポルボロン、粉砂糖が表面に白くかかってはいないんですけど? 紅茶色の粉砂糖が全体にまぶしてあるのかな。見るとそんな感じ。大きさがわかるように10円玉を置きました。
かじってみました。右上にある白くて丸いのは後で出てくる無印良品のお菓子です。
おお、かじって舌の上に乗せると粉砂糖的な細かい甘い感触がふわんと広がります。かじった断面はクッキーというかショートブレッドみたいに見えますが、口の中ではホロホロと崩れるようです。それってポルボロンっぽいじゃないですか。ロイヤルミルクティーの味は、最初すこし香るけどあまり強力ではありません。
でもおいしいよ!!
ところで、このポルボロンが隣のフランスに入って「ブール・ド・ネージュ(Boule de Neige)」になったと聞きました。ブール・ド・ネージュとは「雪玉」の意味。ポルボロンと同じお菓子だけれど、形はまん丸いです。
これを最近、強力プッシュしているのが無印良品。あると聞いたので行ってみたら、プレーン、いちご、キャラメル、紅茶と4味そろっていました。「TVで紹介されました」のポップ付き。
まずは基本ですのでプレーンをお買い上げ。原材料は小麦粉、粉糖、調整油脂、発酵バター、アーモンドなど。「アーモンド・プードル(パウダー)」とは書いてありません。アーモンド、と記載。
大きさはカルディのポルボロンより小さい。そしてまん丸です。
こちらもかじってみました。ん、やや硬いですね。といっても「カルディのやつより心持ち硬い」というだけで、やはり普通のショートブレッドやクッキーに比べたら圧倒的にほろほろです。
断面を見ると、外側表面に均一に粉砂糖の輪ができているのがわかります。かじりかけ、きれいじゃなくてごめん。
粉砂糖の表皮の下にショートブレッド的な生地、というのは一緒かな。甘いけれど甘ったるくはなく、ひとつが小さめなのでどんどん行けちゃう感じですね。ダイエットには良くないかも。
でもおいしいよ!!
フランスのブール・ド・ネージュと英語圏のスノーボールは同じと聞きました。確かに、翻訳サイトで「Boule de Neige」と入力して英語変換すると「snowball」になります。下のはローカルな知人の店で売っているスノーボール。
見たとこ無印良品のブール・ド・ネージュとおんなじ。サイズも味も似てます。少しこちらの方がホロホロ度が高いかな。実は「スノーボール」を初めて体験したのがこれでした。大好きだ。
検索してみると、全国各地のパティスリーで「ブール・ド・ネージュ」や、「スノーボール」は作られているようでした。今いる場所の近辺にも何軒か。ネット検索できないお菓子屋さんやケーキ屋さんを含めたらたくさんあるんじゃないかな。
ここしばらく、世界のあちこちのご当地お菓子を食べる機会が増えました。クイニーアマン、カヌレ、大ヒットしたマカロン、そして最近ではバスクチーズケーキ。大手コンビニが全国展開したり、有名なパティスリーがスペシャリテとして売り出したり。ブール・ド・ネージュやスノーボールも無印などが出してるので、その線でヒットを狙っているのかもしれません。
それに比べ、ポルボロンは、日本ではまだそれほど知名度が高くないように思います。ブール・ド・ネージュとは明らかに形が違うので、ルーツは同じでも違うお菓子として考えていいんじゃないかな。市販の製品としてはカルディが出しているけれど、今後、新しいスウィーツとしていろんな所から出てくるのかしら? それはそれで楽しみです!
実はスペインで食べられている「本物」を味わったことがないので、どこまで似たものなのかよくわかっていません。でも粉糖のしっとりした甘みが広がり、口の中でホロホロ崩れていく美味しさは多分同じなんじゃないでしょうか。今度どこかで見つけたらまた食レポしようと思います。
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