今までのこと

私は21歳の大学生で、母と父と姉の4人家族だ。母は約一年前からALSを発症し、今は着替えも風呂も食事も介護が必要な状態となっている。日に日に四肢が動かなくなり、呼吸がしづらくなり、ものを飲み込むことが難しくなっていく恐怖はどれほどのものだろうか。私の苦しみなんて母の比にもならないけれど、母の気持ちを考えるだけで胸が潰れて吐いてしまいそうになる。

気管支切開や胃ろうなどの延命処置を母は拒否しているため、ご飯が食べられなくなったら、呼吸ができなくなったら、そこで最期を迎える。発症から数ヶ月で亡くなる方もいれば、数年で亡くなる方もいて、症状の進行には大きく個人差があるため、余命を図ることはできない。足音もなく、徐々に、しかしはっきりとした存在感を持って近づいてくる死への恐怖は想像を絶する。
ここでは、進行速度から母の余命を推測することはしない。余命を口にすれば本当に母が連れていかれそうな気がする。言霊すらも怖いのだ。

大好きな母には限られた時間しかない。たとえ苦しみや悲しみであっても母が生きていた証を何一つ溢したくない、忘れたくない、失いたくない。これから先は、日記のように投稿していこうとおもう。もしこの記事を見つけてくれた人がいたら、気が向いた時、たまに読んでくれると少し救われた気分になる。

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